映画

香港映画フリーク感涙の傑作『仮面ライダーW RETURNS 仮面ライダーアクセル』

ここ三週間、仮面ライダー漬けであった……といっても土曜日を自分のなかで仮面ライダーDAYとしていたので、そこでTV版を一気見し、さらに『ビギンズナイト』と『運命のガイアメモリ』という劇場版も鑑賞し、一通り『仮面ライダーW』という作品を制覇すること…

片腕マシンガールに蹴られたいっ!『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』

『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』をディレクターズカット版で鑑賞。『崖の上のポニョ』のメイキングにこんなシーンがあった。宮崎駿がポニョの造形に悩んでいたところ、たまたまスタッフが「まったくいうことをきかないんですよねぇ」とい…

告知と2014年に観た映画でよかったヤツ+α

2014年も終わってしまいますが告知です。『東京グラフィティ』という雑誌の「僕らが愛してやまない作家たち」特集で、ジャン=リュック・ゴダール監督の『ウィークエンド』について短評書いてます。東出きゅんが表紙です。Tokyo graffiti (トウキョウグラフ…

実はフィンチャー印満載の傑作『ゴーン・ガール』(ネタバレあり!)

注・超絶ネタバレです。さらに他のデヴィッド・フィンチャー監督作についてもチラッと言及してます。 『ゴーン・ガール』鑑賞。 あらすじをざっくり説明すると結婚記念日に奥さんが行方不明になり、もしかしたらお前が殺したんじゃないか?と疑いをかけられ…

60分の間に何回裏切れるかの勝負『Seventh Code』

『Seventh Code』を鑑賞。 当初は前田敦子のPVを黒沢清が撮るという企画だったのだが、それが延期され、ロシアまで行って撮影したと思ったらあれよあれよという間に劇場作品として公開までされ、なんとローマ国際映画祭に出品され、最優秀監督賞と最優秀技術…

猫の名前………『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』

『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』鑑賞。 61年ニューヨーク、ディラン・ショック前夜。売れないフォークシンガー、ルーウィン・デイヴィスの七日間の旅。 「デイヴ・ヴァン・ロンクの自伝にインスパイアされて作った。ニューヨークのあ…

見た目で判断するのはよくない『ニード・フォー・スピード』

『ニード・フォー・スピード』をレンタルDVDで鑑賞。 劇中で「ハイヒールを履いた英国女だからって下に見ないでよね」みたいなセリフがあるが、これほどまでにこの作品を象徴した言葉はないだろう。原作がゲームであることも知らず、そのタイトルとティーザ…

あっぱれ!ポン・ジュノ!『スノーピアサー』

『スノーピアサー』をレンタルDVDで観た。 温暖化を防ぐために地球を丸ごと冷やそうと、冷却ミサイルを打ち込んだらその威力が強すぎて、地球が氷河期になってしまった。そこで残された人類はスノーピアサーという巨大列車に乗り込み、なんとか生き延びる。…

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズを観た

Twitterでちょこちょこタイトルを見かけていたが、怖い映画が苦手ということもあってあまり食指が伸びず、この先観ることもないだろうと思っていたところ「全部貸すから観てみてください」と新潟の映画好き小僧であるまこーくんに(@Makotoucc)DVDを渡された…

キアヌ初監督作はまさかの本格カンフー映画『ファイティング・タイガー』

『ファイティング・タイガー』をDVDレンタルにて鑑賞。正式名称は『キアヌ・リーブス ファイティング・タイガー』というらしい。 確かに『マトリックス』で香港のスタントチームと組み、カンフーアクションをこなしていたが、まさかキアヌ・リーブスがここま…

友情!勝利!努力なし!『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』鑑賞。 『アベンジャーズ』を観たときに盆と正月とゴールデンウィークが一緒に押し寄せてきたみたいだ!と評したが、こちらは年に一回開かれる地方の花火大会に遊びにきたみたいなユルさとスキがあり、親戚でワイワイ…

「めちゃイケ」ナンパ企画の元ネタ『テレクラキャノンボール2013』

『テレクラキャノンボール2013』を観た。 ぶっちゃけ、タイトルもその内容もまったく知らなかったんだけど、今年のはじめに『劇場版テレクラキャノンボール2013』という文字がTwitter上に散見され、そのときは「へぇ、そんな映画あるんだー」くらいにしか思…

すべてはレリゴーのせい『アナと雪の女王』

『アナと雪の女王』をBDで鑑賞。 この作品の監督/脚本としてクレジットされている*1、ジェニファー・リーが脚本だけを担当した『シュガー・ラッシュ』のことをぼくはそこまで買ってない。だから『アナと雪の女王』にも食指が伸びなかった。てなわけでBDでの…

大島優子をロイ・バッティのように描く『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』

『DOCUMENTARY of AKB48 The time has come 少女たちは、今、その背中に何を想う?』を観た。 「AKB映像記録のマエストロ」である高橋栄樹の手腕が「大島優子卒業延期」という危機的状況において完璧に発揮されており、取捨選択は難しかったはずだが、今回は…

小学生の時に金曜ロードショーで観たい感じ『ダイバージェント』

『ダイバージェント』を試写会にて鑑賞。 いわゆるディストピアものであり、集団的自衛権が行使されてしまった今だからこそ観たほうが良いような内容。平和な街で政権を崩壊させるために戦争をおこそうと企てる権力者と、それに対抗すべく突然変異的に生まれ…

役所広司のモデルは深町秋生本人か?『渇き。』

『渇き。』鑑賞。 浮気していた妻の相手をボッコボコにして警察をクビになり、今は警備員として働く藤島。コンビニで起きた陰惨な殺人事件の重要参考人として呼ばれた帰り、別れた妻から「娘のことで来てほしい、来たらわかるから」と電話が。家につくと娘が…

東野圭吾の“方程式”とは?『真夏の方程式』

テレビで放映していたので『真夏の方程式』鑑賞。 注・『真夏の方程式』どころか東野圭吾作品のいくつかをネタバレしてます。 明るみになってほしくない「過去」から起こる新たな殺人と、その経緯をしっかりと描くスケール感。真夏の田舎町が舞台。さらに主…

妹の友達がマンガ家になりました

妹の職場にすごい映画が好きでマンガを書いてる男の子が働いてるっていうのは前から聞いてたんだけど、なんとその彼がマンガ家としてデビューすることになりました。 今月のガンガンに『PANDORA』というタイトルで掲載されています。内容としては学校の中に…

芸人松本人志と監督松本人志は別として考えるべき『R100』

『R100』をレンタルDVDで観た。 「頭がコンフューズするように撮ったんでね。作戦かもしれないけど良い映画とも悪い映画とも一切言わせなくて、なんて言っていいかわからないこの映画。けなすわけにもいかないし、褒めるわけにもいかないような映画っていう…

映画作家時代の終わり『天国の門』

火曜日にシネウィンドにて『天国の門』を観てきた。 シネコンに慣れ切ってる世代なので、シネウィンドという映画館は観る環境としてはよろしくなく、できることなら足を運びたくないのだが、あの『天国の門』がスクリーンで観れるならというのと、最近仲良く…

『M:I-5』が公開される前に再評価せよ!『誘拐犯』

『誘拐犯』をDVDで観た。十数年ぶりに観たというほうがただしい。『ユージュアル・サスペクツ』の脚本で一躍脚光を浴びたクリストファー・マッカリーの初監督作である。 実は彼が監督した『アウトロー』はトムじゃなければ…とわりと苦言を呈するような評価を…

高倉健萌え『ブラック・レイン』

午前十時の映画祭にて『ブラック・レイン』をちょー久々に観た。 いやー改めてすごい映画なんだなと思った。ぶっちゃけ松田優作しか印象に残ってなかったが、彼の存在が“強すぎる”だけであり、他の部分も実はよくできていたんだなということが今回でわかった…

黒いのはダークナイトの影響か?『ロボコップ』

『ロボコップ』鑑賞。 この監督が以前撮った『エリート・スクワッド』は未見なのだが、業界的にこういう人をしっかり引っ張ってくるハリウッドの懐の広さみたいなものを改めて感じた。ハイコンセプトが主流だった90年代から2000年代はリメイクだらけになって…

“狂った”邦画をいくつか観た

Twitterで知り合い、新潟に住んでるということで普通にプライベートでも仲良くさせてもらってる「映画悪ガキコンビ(たった今命名)」のghostboatくん(https://twitter.com/ghostsociety12)とまこーくん(https://twitter.com/Makoto_ucc)に「今まで観たかった…

もうひとつのエンディング『ファースター 怒りの銃弾』

『ファースター 怒りの銃弾』鑑賞。 ぼくよりもDVDを所有し、しかもそのほとんどがアクション映画という知人からブルーレイを買ったからDVDの方をあげるといわれ、そのままにしていた作品のひとつ。そのタイトルとロック様出演ということで完全にスルーして…

ギャグ、血マシマシ、乳抜き『マチェーテ・キルズ』

『マチェーテ・キルズ』鑑賞。 そもそも企画の発端が『グラインドハウス』のなかのフェイク予告編であり、ブラックスプロイテーションをうまくトレースした前作は映画に必要不可欠なものがてんこもりで、おふざけがすぎるシークエンスも多々あったが、メキシ…

『狼/男たちの挽歌・最終章』の元ネタ『心のともしび』

タランティーノのお気に入りでもあり、ジョン・ウー『狼/男たちの挽歌・最終章』の元ネタ。この映画の存在を知ったのは映画を見始めた16〜7年ほど前に「タランティーノの肖像」という本に載っていたからで(その本に載ってたタランティーノのお気に入りをメ…

『その男、凶暴につき』を超久しぶりに観た

大雪の影響で仕事が急遽休みになり、午前中は昨日BSで放送された『その男、凶暴につき』を観ていた。ずっと前から再見しなきゃと思ってたんだけどいきつけのレンタル店ではつねに貸出中でなかなか借りれなかった。んで、見始めてびっくりした。あまりのヘタ…

主人公が妄想する理由がない「理由」とは…『LIFE!』

『LIFE!』を試写会にて鑑賞。Twitterでも結構な人数が観ていて、どんだけの率だよと思った。TLにあれだけいたのは珍しいことだったかもしれない。 原題の『The Secret Life of Walter Mitty』でピンとくる人もいるだろうが、1947年に公開された『虹を掴む男…

映画というのは80年前から変わってない『M』

1930年代のベルリンを震撼させた幼女連続誘拐殺人事件。ありとあらゆる観点から捜査するも一向に犯人が捕まる様子はなく、この事件のせいで警察が街に徘徊し、思うように犯罪ができなくなった組織が自らの手で犯人を捕まえようと画策する……「好き/嫌い」は…