![初恋 プレミアム・エディション [DVD] 初恋 プレミアム・エディション [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/319BacLhKAL._SL160_.jpg)
- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 2006/11/24
- メディア: DVD
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あの時代を見事に再現した美術は素晴らしいがセット丸出しなのがバレバレ。CGで作り上げたシーンもあったようだが、正直かなり無理してるのもバレバレである。個人的な意見としては全編モノクロ撮影にするべき作品だったのだと思う。車やハイライトなど衣装などの小道具にはかなり気を配って撮ってるのだが、そこでモノクロでやっちゃえという勇気はなかったのだろうか?惜しい。残念でならない。一応ざらついた映像にはしてあるものの、映像はウエルメイド止まりになっているようである。
さて、そのストーリーはかなり単純であるが、この作品。主要人物のほとんどが描き込まれてないため、しばし、混乱する事も。宮崎あおいと小嶺麗奈とおひょいさんとセットに金をかけすぎたのか、あとのキャストは全然分からん奴らばっかりだった。宮崎の兄ですら。スタッフロールで気づいたくらいである。有名キャストにしてしまえば、顔で覚えられるため、そのバックグラウンドを描かなくても観れてしまう。そんな力技が出来ないのならば、せめて2時間もある中にそのくらいの繊細な演出が欲しかった。主人公の動機もそのバックにある家庭もすべてカット。全然意味が分からないところが多々あったのもダメ。小嶺麗奈が唯一の有名どころだが、無駄に脱いで終わってしまった所が悲しい。細かい部分ではすごくリアルであるが、どうも作品全体はキャスティングも含め、いびつな出来である。
三億円事件のプロセスはかなりリアルだ。実行するシーンもしっかりと描いていて、そこに映画ならではの興奮を盛り込んだのも見事。だが、その後がかなり長く。2時間も要らなかったんじゃないか?と思うくらいの竜頭蛇尾。結果。映画としては何も残らなかった。