ゴジラが街を破壊しまくる『続・三丁目の夕日』

8時に無理矢理起きて、まず9時半に『ALWAYS続・三丁目の夕日』鑑賞。本編の前に森田版『椿三十郎』の予告編があり、初めてそれで映像を観たんだけど…

ほぼオリジナルと一緒じゃね??

ドリー尾崎さんがいろいろ指摘してたんだけど、どうも脚本はオリジナルの物を使ってるらしいんですよ。という事は、当然セリフだとかも一緒になるわけで、予告編に出てきた名台詞の数々。全部一緒!!(笑)カット割りが一緒のところもあったがあれは予告編ように意図的に作ったのかなぁ。入江たか子に踏まれる顔とか、決闘前のカットとか全部一緒だったんだが、森田はんどうする気でっしゃろ?

ただ、驚いたのは織田裕二の演技。ほぼ三船さんを完コピしてる!!例えるなら『セレブリティ』でケネス・ブレナーがウディ・アレンを真似た感じ?ほぼモノマネだね。確かにあの強烈な三十郎というキャラは現代に演じれる人が居ないからあれくらいイメージ変えなきゃダメだけど、あそこまでいくと織田裕二がホントにすごいわ!

仲代達也をトヨエツがやるのは結構合ってると思うんだが、問題は加山雄三の役をする事になる松山ケンイチ。予告編で彼の演技が全然出て来なかったんだが、これはどういう事だ???松山ケンイチは私好きな俳優でLの役なんかはあそこまで自分のモノに出来るもんかと感心したから、まぁいけるんだろう。あと、入江たか子の役を中村玉緒がやってて、すげぇ違和感なかったのにも驚く。でも脚本が同じなら『丹下左膳餘話 百萬両の壺』のリメイクの二の舞になりそうな予感も…

てなわけで、いよいよ『続・三丁目の夕日』鑑賞。

冒頭のシーンがすごい!!!!!これをずっと観てたい!確かにみなさんネタバレを控えてたけども、このつかみはたいしたモンだ!!スピルバーグが『宇宙戦争』をリメイクしたように山崎貴もああいう風にリメイクすればいいんじゃないか?いやぁあのシーンだけでもずっと観たかったが、それでは作品が台無しになるという事で、いよいよ、本編の感想になるんだが、前作にみられた箱庭感は今回ほとんどない。いわゆるCGを使って街全体をクレーンショットやら俯瞰で撮ったりするエスタブリッシュメントショットがまったくないのだ。

前作の肝があの時代をCGで完全再現するという部分だったとしたら、それは前回で達成した事になるので、続になると、今度はその部分を添え物にし、空港だとか橋とか別な部分を作り上げている。

ぶっちゃけた話、前作とやってる事はほぼ変わらないので、どちらが上とかそういうのではなく、まったく同じテイストの物をもう1本観るというある意味で寅さんシリーズのような続編の正しい在り方になってる。須賀健太が声変わりしてたのにはおどろいたが、吉岡秀隆の演技はあいかわらずぶれないねぇ。結構ミスキャストの印象があるんだよね、ちょっと若過ぎる顔が、でも演技がいいから観れちゃうんだなぁ。

まぁ最後は号泣した。マジで泣いたね。卑怯だわー。良い意味でですよ?あと良かったのはBUMP OF CHICKENの主題歌ね!ホントに映画にバッチリあってたよ!歌詞までちゃんと出て来るくらいだから、監督もかなりのお気に入りなんだろうなぁ、あの主題歌だけでもさらに泣けるんだよ。前作がD-51とかいうふざけたバカやろーの歌だったから、主題歌だけでも得点高いね。

どっちが好きかと言われたら、どっちも一緒ですよ、ホントにどっちも同じ感じで作ってある。それがすごい。前作が好きなら観るべきだし、嫌いなら、観ても好きになる事はないっていう作品ですかね。2時間半長く感じなかったし、ちゃんと現実の嫌な部分も今回はしっかり見せてたし、映像で分かるようにしてたし、うん。