私が思う「大奥」のイメージ

『徳川女系図』鑑賞。石井輝男の代表作だ。

最近『大奥』なるものが流行ってるが、実際私は大奥が何かよくわからない。というか、前にも誰かに言ったのだけれど、大奥とは私の中ではエロいもんだ。つーか、その前にエロの題材にしかならないと思う。だから大奥がなんで存在したのかとかよくわからないのだ。

『大奥』のTVドラマはまったく観てないし、映画版も観る気がさらさらおきない。さらにネットで大奥を検索しても、何なのか分からない。というかわけわからん漢字が山ほど出て来て頭がくるくるぱーになる。徳川がどーのこーのばっかりしか出て来ないし…

なので、『徳川女系図』やら、昔見たエロ大奥系の映画とか、そういうのから分析する事にする。私の中で大奥とは。

・大奥とは将軍がヤリまくるための女がたくさんいる場所らしい。
・大奥とは将軍の妻、愛人、妾、セフレがいる場所らしい。
・大奥とは単純にハーレムである。
・大奥にはものすごく長い廊下があり、そこに女が一斉に並ぶ。
・大奥には女しか入れない。
・大奥に入れる男は将軍だけである。
・毎晩将軍が大奥から女を選んでセックスをする。選ばれなかった女は落胆する。
・将軍に選ばれるため、女たちはあの手この手を使って将軍好みの女になろうとする。
・選ばれなかった女は将軍とセックスしている声などを聞き、悶える。
・将軍はものすごいセックスが好きか、そこまでセックスが好きではないキャラの2パターンである。
・ただし、例外として、異常性愛の将軍、タダのバカな将軍、普通にやり手の将軍もいる。
・ものすごいセックスが好きな将軍はとにもかくにもヤリまくる。
・そこまで好きではない将軍はやる気まんまんの女に犯されている。
・大奥では毎晩素っ裸で女が踊り狂う。
・大奥では相撲大会が開かれる。
・大奥にはレズがいる。
・大奥にはド変態なレズがいる。
・大奥には異常性愛のド変態なレズがいる。
・大奥には異常性愛でド変態でレズであげくの果てに身体が真っ二つになってしまうような女がいる。
・大奥には外人がいる。そしてだいたいレズである。
・大奥には全身刺青を入れた女がいる。
・大奥では女が素っ裸で取っ組み合いのケンカをする(キャットファイトと言うらしい)
・大奥は大きいお風呂でそこにたくさんの女がいっぺんに入る。
・大奥にいる女は全員が将軍の事を愛している。
・大奥には悪い女がいっぱいいる。
・大奥にいる悪い女はたいがいカワイイ女に目をつけ、将軍とセックスが出来ないようにその女のアソコを焼く。
・んでもって、そういう痛めつけられるような女は将軍によく選ばれる。
・さらにそういう女はあまり将軍とのセックスを望んでいない。でも、将軍の事を想っている。
・んで、そういう女がいざそういう時になると最初は嫌がるんだけど、結局は将軍とのセックスに溺れる。
・大奥にいる女は噂話を好む。
・その噂話を将軍に聞かれてしまう。
・んで、その噂話をしてた女は将軍にお仕置きされる。
・そういう時の女のリアクションは「おやめ下さい!お許し下さい!」である。
・基本的に将軍はSである。
・その将軍を満たすためなのか、ものすごくMな女がいる。
・この手の映画で将軍はどのような仕事をしてるのか分からない。そういう部分は一切描かれない。

とこんな感じだ。なるほど、フジテレビはこんなとてつもない設定のドラマを公共の電波で流してたのか、いい時代になったもんだが、するってぇと仲間由紀恵も悪い女にアソコを焼かれたりするわけだ…

って…おい!ちょーしのんな!そんなわけねぇだろ!むしろ、そういう大奥を作れ!バカたれが!

あ、『徳川女系図』はエロこそあるが、石井輝男にしてはまともな映画なのが意外。いわゆるストーリーは上記な感じでこの手の大奥ものに入ってるものは全部入っている。ぶっ飛んだ描写とか、アホな感じとかも満載で、爆笑しっぱなしなのだけれど、基本的に、本当の愛を探し求める将軍の姿をきっちり描いていて、ラストにはとても切なくなる。大奥そのものを活写してるので、血しぶきとか切り株的なもんはないが、籠のクローズアップからロングショットに切り替わったり、カメラワークはやはりおもしろい。後半に山の中でセックスするシーンがあるが、ここはモンタージュを駆使して、映画的なおもしろさにも満ちている。

石井輝男は『徳川いれずみ師 責め地獄』『直撃地獄拳』『直撃地獄拳 大逆転』『忘八武士道』『徳川女系図』『網走番外地』を観たが、どれもおもしろい。ビデオ1には異常性愛路線のものもあるから、それも借りて来よーっと。

ビデオ1に行き、『徳川女系図』のDVDがあったのでレンタル(ビデオで借りた意味ねぇ!)それと『徳川女刑罰史』と『ミスター・ノーボディ』と『ダイ・ハード4.0』をレンタル。

『ミスター・ノーボディ』があるんなら、『続・荒野の用心棒』のDVDもレンタルしろよ!

『徳川女刑罰史』鑑賞。

す、すげぇ!これぞ石井輝男の世界!

首チョンパ!銅から下半分を真っ二つ!というオープニングから始まり、

素っ裸の女を丸焼きにして、馬に脚を繋いで、その脚をもぎ取るなど、最強のオープニング!

それだけじゃなくて、チャプターのタイトルもすごい!

思い余って近親相姦

地獄の拷問

水磔の刑に

尼僧の淫愛

釜茹でドジョウ責め

磔串刺し残酷の極致

全裸白人女拷問

これらを考えるほうもすごいが、こんなチャプターリスト見た事ない!

つまり映画はこれらの映像が次から次に登場し、めくるめくような石井ワールドへ誘っていく。『徳川女刑罰史』は大ヒットしたらしいが、それは当然だ。

だって…マジでちょーおもしれぇし!

ベタな展開、ベタな演出も随所にあって、映像美も素晴しく、こんなおもしろすぎる映画が普通に映画館で公開されてたのは偉い!偉過ぎるぞ!バカ!つーわけで、ちゃんと仲間由紀恵の『大奥』とかも観ようと思うのであった。あういぇ。