空飛ぶゆうれい船 Flying Phantom Ship

空飛ぶゆうれい船 [DVD]

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4時に起きてしまう。4時に起きて、ネットをする。『空飛ぶゆうれい船』ってアメリカで観れるのか?っていう事を書いたが、なんと『空飛ぶゆうれい船』は『Flying Phantom Ship』というタイトルでビデオなどが出てるらしい。日本のアニメがすごく人気になっていって、宮崎駿が特に人気になって、その流れで『空飛ぶゆうれい船』も出たみたいだ。

ちなみに『空飛ぶゆうれい船』の破壊シーンは当時原画マンだった宮崎駿が手がけていて、それが評価されてるのだが、庵野秀明大友克洋のみたいな事を69年ですでにやってる宮崎駿はやはり偉い!『千と千尋の神隠し』千という源氏名ソープ嬢*1を主役するという素晴しいアニメを監督しただけある!

だから絶対に『空飛ぶゆうれい船』をJ・J・エイブライムは絶対に観てる!(断言)『空飛ぶゆうれい船』のゴーレム襲撃シーンはビルの影に隠れて、姿が見えないし、自宅のドアを開けると徹底的に破壊されてて、母親が瓦礫の下敷きになってるところや、ボアジュースの絡みしかり、船が襲われてるとか、バカデッカいカニとかもよく考えると似てる。『クローバーフィールド』の本編に関わりは少ないが、世界観を設定する時に参考にしたかもしれない。

『空飛ぶゆうれい船』の魅力はとにかくたくさんあるが、それを全部書くとネタバレになるのが困りもの。実際、ストーリーはホントに良く出来ていて、60分以上にも出来るが、あえて詰め込んだ事が勝利した要因。ホラー的な描写から、怪獣映画、政治、SF、ミステリー、フェイクもの、家族愛と様々な要素が絡み、マジョリティの悪とマイノリティの正義という要素もある。

架空のボアジュースを飲むと中毒になるというのは今の食品偽装や中国のギョウザ問題を予感させるようでおもしろい。それだけでなく、正義とは何か?一体何が悪で何が正義なのか?という問題にまで深く踏み込んでいく。

60分に詰め込んだために、世界観の設定は全部セリフで説明。後半には超級のご都合主義と荒唐無稽さも目立つ。なんつったって、後半の畳みかけはホントにすごいよ!淡々と主人公が思ってる事が説明になってて、ばばばばーっと早口で全部説明するんだから(笑)でも、今の観客は映像から何も汲み取らないわけだし、子供には分かりやすくていいのかもしれない。実際、メッセージ性もバツグンだし。だから、そういった要素も込みで『空飛ぶゆうれい船』は素晴しいアニメだ。『ルパン三世/カリオストロの城』『空飛ぶゆうれい船』『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』この3本は最近に知ったアニメ達で、特に『カリオストロ』はあんなにTVでやったのに観てなかったんだよなぁ。最初に観た時、次の日にはDVD買ってたけど(笑)

『空飛ぶゆうれい船』を知ったのは映画秘宝のオールタイムベストテン*2で、町山智浩さんがベストに挙げてて、そんでBSでやってたのを録ったんだけど、ホントにすんげぇアニメだよ、こりゃ。衝撃作。体制に立ち向かう映画ってのはやっぱりかっこいいなぁ。『オトナ帝国』はこれからもずっと見続けてられる作品だよね。私にとって大事な大事なアニメになるんだろうなぁ。リビングのHDDだと自分の部屋はおろか、DVDにしてもそこでしか観れないから、DVD買おうかなぁ。あういぇ。

*1:http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040314

*2:よく「映画秘宝好きでしょ?」と言われるが、基本的に私は年に1冊ベスト&ワーストの時にしか買いません。すいません。フリーターなもんで