ハプニング


『ハプニング』鑑賞。無茶苦茶おもしれーじゃん!何故叩かれてるの!?もう60〜70年代の恐怖映画の雰囲気そのままに、シャマランの映画では珍しく、最初から最後まで一気に突っ走る。

ストーリーというか、冒頭から素晴しくて、ある朝、いきなり人がバッタバタ死ぬ。病気なのか、ウイルスがバラまかれたのか、なんなのか分からないが、人々が大量に自殺する。

ヘアピンを喉に突き刺し

ビルから雨のように人が飛び降り

車を飛ばして大木に突っ込んで窓ガラスから飛び出し

芝刈り機の前に寝てミンチになり

頭を撃ち抜いて自殺したヤツが落とした拳銃を次のヤツが拾って自殺して、またそいつが落とした拳銃を拾って自殺…

と、自殺のオンパレード。この時点でみな殺し映画好きとしては大感動!

さらにカメラもありとあらゆる動きをし、アップとロングショット、ローアングルからの長回し移動ショットなど、緩急織り交ぜた捉え方に映画的興奮を覚え、さらに緊迫感溢れる展開で喉がカラッカラのままラストまで!こういうサスペンスってホントにシャマランはうまいと思う。

私は世界がじっくりジワジワと終わって行く感じがする映画が非常に好きで、黒沢清の『回路』なんて傑作もあったし、フランク・ダラボンは『ミスト』というただならぬ終末感を提示したが、この『ハプニング』も同じように、なんか原因はわかんねーけど、このままだと世界が終わって行ってしまうぎゃー!という恐怖が作品の全体を覆っていて非常におもしろかった。

ラストはかなり批判されてたから、自分が想像していたよりも普通にまとめてあって感動。シャマランってもう映画撮れなくなるんかなぁ…頑張れ!シャマラン!オレは応援し続けるぞ!