件名:『ヒルズ・ハブ・アイズ』

9時にビデオ1に行き、やっとこさ『ヒルズ・ハブ・アイズ』を借りた。あと『ゾンビーノ』とか『ボラット』とか、新潟では絶対に上映しないような映画を借りてきた。レンタル中だったが『ダーティーシェイム』も『俺たちフィギュア・スケーター』も『スーパー・バッド 童貞ウォーズ』もあったので、今度借りて来ようと思う。

さて、『ヒルズ・ハブ・アイズ』だが、、、、

個人的には悪魔のいけにえ』レベルの傑作というか、近年『ホステル』とか『スネーク・フライト』とか『ディセント』とか『デビルズ・リジェクト』とか『マーダー・ライド・ショー』とか『SAW』の2とか3とか(あえて1と書かない)超絶傑作ホラーが豊作だったのだが、その中でも特出してるというか、飛び抜け。『デビルズ・リジェクト』クラスの大傑作だ。

私はホラー映画をそこまで観てるわけではないが、なんつーのかなぁ、それぞれエポックメイクになった作品がホラーにはたくさんあるんだけど、『エルム街の悪夢』とか『13日の金曜日』とか『ハロウィン』とか、そういうのよりも感動したというか、『悪魔のいけにえ』観た時の感動が蘇ったというか、私世代になると、フォロワーから入るでしょう。でも『悪魔のいけにえ』が最強だという事は分かるんでね。意外とリメイク版の『テキサス・チェーンソー』も個人的には秀作だったし、番外編の『フレディVSジェイソン』は人生のベスト作と言える超傑作だし。

んで、ここまで来てしまうと『ドーン・オブ・ザ・デッド』みたいにゾンビが走るとか、変化球に成らざるを得なくなるというか、うーん。ちょっと言葉が見つからないんだけども、そこから『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』みたいな傑作も生まれるけど(暗闇しか映ってないじゃねぇか!というバカは観るな!)ちょっとスタイリッシュにならないと現代風にならないというか、、、

そんな中『ヒルズ・ハブ・アイズ』は『サランドラ』のリメイクで、私はオリジナル観てないんだけど(というか、ビデオ屋にない!)『ヒルズ・ハブ・アイズ』にはそういう小細工一切無し!まさに『悪魔のいけにえ』がやろうとした事を、現代の技術でもう1回やってみたみたいな。というか、リメイクなんだけども。

例えるならばブラックマヨネーズの漫才っていうか、りあるきっずというか、あえて、この時代に真っ当な事を、正面切ってやってみる勇気っつーか、基本的なというか、スタンダードなベタな事をしっかりと練習してやって、M-1獲ってしまうみたいな。

短いカット割りを畳み掛けるように見せたり、じっくりとカメラを動かしたり、美術や衣装に抜かりはなかったりと監督の実力が十二分に発揮された演出は100点満点。

ヒルズ・ハブ・アイズ』にはストーリーがない。家族旅行中に砂漠のど真ん中で事故って、得体の知れない「何か」に襲われるという、ヤツである。

そこにあるのは強烈な人体破壊描写とハードゴアな殺し合い!

そして、恐怖、恐怖、恐怖の連打。

とにかくハードに人が死にまくる、殺されまくる!

でも、徹底的にやる事で、家族愛だとか、暴力の悲惨さ、物悲しさまでも浮かび上がらせる。ボンクラ婿さんと息子の通過儀礼もしっかりあって、最もアメリカらしい映画にもなってる。特に1つの家族の状況を丹念に描いた事が見事で、加害者も被害者であって家族であるという構図が非常に素晴しく。2つの異なる一家を対峙させる事で深く考えさせられてしまうのである。

個人的に後半の流れはわらの犬を連想させ、銃を持つ事も出来ず「携帯電話がつながらないよぉ〜」と情けない声をあげる婿さんは、『わらの犬』のダスティン・ホフマンを彷彿とさせる(メガネが割れるあたりも)

だから『ヒルズ・ハブ・アイズ』は『悪魔のいけにえ』+『わらの犬』+徹底したハードゴアな人体破壊って感じで、得体の知れない何かに立ち向かうボンクラの殺戮絵巻。容赦無く人が徹底的に死にまくるスペシャルな殺戮ホラーだ。まぁ残念な事におっぱいやセックスはなかったが、それでもおもしろかった。(というか、お前はそれがあれば傑作になるのか!というツッコミ待ってます。はい。)

ヒルズ・ハブ・アイズ』が日本で公開が危ぶまれたのも良くわかる。それは『恐怖奇形人間』が未だにDVD化されてないのと一緒だ。それでも『ヒルズ・ハブ・アイズ』は途方もない傑作であり、これからも新世代ホラーの代表作と呼ばれ続けるはずである。

あー。ちょーおもしろかった。

仕事中に妹からメールが来ていた。件名はヒルズ・ハブ・アイズ内容はこうだ。


泣いたわ。

ママの死ぬ間際とか

ルビー(赤いパーカーパクったヤツ)がダグと赤ちゃんをかばって崖にダイブするところとか。

あと、あの生き残った女。ブレンダ。
ディスクにも書いてあったけど、LOSTに出てたよ、妊婦役で。

しかしおもしろかった!!!
ボンクラ野郎、ダグももちろん素晴らしいんだけど、私的にこの映画のMVPは

ビースト(笑)



さすが我が妹である。