谷原章介の舞台挨拶と『レッドクリフ』試写


ハンサムスーツ』の舞台挨拶で谷原章介が来たのだが、これがものすごく気さくなあんちゃんで驚いてしまった。沢尻エリカも同じように、笑顔が素敵な人で、手を振ったら振りかえしてくれたくらいだ。あの『別に…』の2日前だったので、信じられない人もいるだろうが、やはりスターと呼ばれる人には気さくで居てもらいたいものだ。

レッドクリフ』を試写にて鑑賞。

80万の兵を率いる悪しき曹操軍に対し、劉備孫権が結託して、っていう有名すぎる赤壁の戦いを、あの、あのジョン・ウーが映画化。待ちに待った待望の映画である。

結構、三国志待望の映画化って銘打ってるけど、これ実際は、ジョン・ウー初の大作武侠映画という方が正しい。アン・リーが『グリーン・デスティニー』を、チャン・イーモウが『英雄』をツイ・ハークが『セブンソード』を(というか第3次武侠映画ブームの仕掛人はこいつなんだが)撮れば、あとはジョン・ウーしか残って無いじゃないの!という事で、待ちに待ちました。実際、武狭小説を映像化したわけではないが、広く言って、そういう武侠映画と言ってもいいだろう。しかもこれが大好きな三国志を下敷きにしてると言ったら、つまらないわけない!

最近『三国無双』のヒットで三国志好きが増えたらしいが、オレに言わせればそんなの邪道で、本当に三国志好きな人ほど、実際は『三国無双』やってなかったりする。私の周りでもホントに三国志好きは多いのだけど、オレのいとこも前の店の主任も妹も『三国無双』はやらない。かく言う私もだ。やっぱり三国志は敵をバッサバッサと倒すんじゃなくて、個々のキャラクターの心情だとか、策略とか、そういうのがおもしれーんだからさ。

という事で、感想なんだが、三国志を映画化したというよりは、あくまで三国志を下敷きにしたジョンウー映画で、漢と漢の熱い仁義や負け犬の復活、血みどろのアクションに、全員の決めポーズもバシバシ出れば、アクションは当然の如くスローモーションとストップモーションモンタージュさせ、鳩も今までで1番かっこいい使われ方をしてるってんだから、ジョン・ウーファンは泣ける。

銃によるアクションが多かったウー作品だが、今回は槍と剣になった事で、黒澤明の時代劇やキン・フーを下敷きにしたような、一撃の重い、アクションを披露。場面転換でワイプを使うなど、凝りに凝っている。馬がスローで転けるというのはサム・ペキンパーを彷彿とさせ、三国志の映画化と言いつつ、しっかりジョン・ウーのショーケースに仕上がっている。

役者だが、金城武孔明は見事だと思う。だって、、、


諸葛亮孔明にしか見えねー!(笑)

冒頭から超雲の大立ち回りがあって、見せ場はたっぷり、友情的な部分を過剰に描いてる点もさすがジョン・ウーで、本来ならば孔明暗殺計画を企てる周瑜でさえも、孔明と互いに尊敬し合ってる関係になっているのだから驚く。超雲と関羽はバリバリ機能しているのに、ただ声がでかいだけの張飛というキャラ設定はいかがなものかと思ったが、机の角をぶった切って、「逆らう物はこれと同じ目に遭う!」と言った、三国志でおなじみのシーンも、しっかりと映像化してくれているので、ウーファンも三国志ファンも納得の仕上がりなのではないか。

私は三国志って言っても、小説は全然読んでなくて、横山光輝とか本宮ひろ志とか、最近の『蒼天航路』とか『龍狼伝』くらいしか読んでないし、しかもハマったのが、今から10年くらい前のことなので、よくわからん節もあるのだが、

今回の『レッドクリフ』であった、八卦の陣のくだりって、、、、

あれ、ホントにあった??

今、三国志読み返しても書いてなかったし、実際、三国志マニアである私の妹(全キャラの名前と詳細な情報をパソコンを買う前に大学ノートに書き記し、本気で勉強していた)に聞いても、

『は?そんなのあったか?』と言ってるくらいだぞ。

まぁ、歴史上で、ホントにあった事なのかもしれないし、小説とかでは出てくるのかもしれないが、映画であそこまで見せ場にされると、すげぇ出来事だったのかもしれん。

いや、っていうか、『レッドクリフ』ってタイトルだけど、、、

赤壁の戦いやんねーんだもん!

これから赤壁の戦いだってのに、次回に続く!だもん!


すげーショック!


あ、あとかんけーないけど、ヴィッキー・チャオがなんか微妙に老けてて、


すげーショック!


それにしてもリン・チーリンが恐ろしくきれいだった。さすが台湾のスーパーモデルだなぁ。『ペイチェック』や『ウインドトーカーズ』にがっかりしたウーファンは、絶対に必見。生と死が隣り合わせにあるという状況での漢と漢の熱いドラマに泣け!