なんのひねりもなくただ『WALL・E/ウォーリー』に感動してしまった男の感想


10時30分より『WALL・E/ウォーリー』鑑賞。

私ね、『サイレント・ランニング』ってものすごく好きな映画で、多分SF映画で括ったら*1サイレント・ランニング』はかなり上位に来る事間違い無しで、ただ、そのストーリーの説明をすると、『WALL・E/ウォーリー』に似てるじゃん!って言われるんだろうけど、もっとすげぇのが、『WALL・E/ウォーリー』のストーリーの説明をすると、それがそのまんま『サイレント・ランニング』のクライマックスというか、ラストに直結してしまうっていうか、1番の泣かせどころのネタバレになってしまうという。『バニシング・ポイント』と『デヴィルズ・リジェクト』みたいな関係でね。でも、パンフレットを読むとですねぇ『サイレント・ランニング』はそこまで意識してるわけじゃないらしいんですよ。じゃあ、お前!そこでそんな事書くなよ!って突っ込まれそうなのだけれど、

とにかく何が言いたかったのかというと、この『WALL・E/ウォーリー』という映画。。。。

こ、今年公開された映画の中でも、最高に泣きましたです。。。。。。ぐぬぬぬ。。。。。

パンフレットには、『ハロー・ドーリー』と『サイレント・ランニング』の事はもう書いてあったんで、まぁその事はいいとしても、世界が終わってしまうという終末感、ロボが動く、体制に立ち向かうとかそういう映画好きなもんで、それだけでも好感触なんだが、なんつってもよぉ、やっぱりウォーリーが最高にかわいいよな!!うんうん。オレ、最初のシーン。ウォーリーが一生懸命ゴミを固めて、積み上げてるシーンで、、、号泣してました。へいへーい。んでもってその後もずっと泣き倒して、泣き倒して、泣いて泣いて泣きじゃくってましたよ!してやられたぜ!監督に!

ピクサーって『Mr.インクレディブル』が『ファンタスティック・フォー』や『007』ぽい感じで、『モンスターズ・インク』も『クレイマー・クレイマー』っぽい感じで、そういう過去の映画に対するオマージュがあったりするんだけど、『WALL・E/ウォーリー』にはそんな事をすっ飛ばして、「映画って映画に影響を与えるもんじゃなくて、人生に影響するもんだ」って事を真っ正面から言いきってるのが好きだなぁ。○○っぽい映画って数多くて、やれ元ネタがどーだの、やれこのシーンはこの映画の引用だの、そういうのを探すのもそれはそれで楽しいんだけど、やっぱりその前に映画って人生に影響を与えるというか、音楽と一緒で、「とにかく何かやってやろう!」とか「あの娘に告白するぞ!」とか「あんなに素敵な恋愛がしたい!」とか、まず最初にそういう感情がこないとダメだと思うんですよ。いや、映画を批評する場合はそれは関係ないんだけど、映画を観る事ってのは、やっぱり最終的に、観た後に何かを奮い立たせてくれないとダメなんかなぁって思ったりしてね。

WALL・E/ウォーリー』とはゴミで溢れ返った地球でそのゴミをせっせと片付けるロボの事。彼にとって古いVHSの『ハロー・ドーリー』はまるで宝物だ。彼は延々同じシーンを何回も巻き戻しては、何度も何度も見続ける。これって、オレが今でもやる事だよ。つーかそういう事を記事に書いてて、それはいずれ発表しようと思ってるが、もう、このシーンだけで、『WALL・E/ウォーリー』は映画好きにはたまらんでしょ。他にもいろいろ語るべきシーンがたくさんあって、これまた『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のようになかなか奥行きのある映画で、しかもセリフも登場人物も少なく、何のために働いてるのか?とか、孤独っていうところで共通しているんだが。

もちろんね、突っ込みどころ満載なんすよ。これマジで。『WALL・E/ウォーリー』を肯定してる人もそれは否めないと思う。プロットがスペシャルに古くて、それ強引すぎるだろ!というところも多々ある(特に後半)個人的に1番許せなかったのが宣伝。700年の間ゴミを片付け続けたって全然分からないんだよ、映画の中じゃ。それが後になって分かるんだけど、それがホントに素晴らしくてですね。もし、700年も経ってるって事を知らずに観たらもっと泣いてたね。

それでも、サッチモの使い方とか、もう古典的中の古典って感じで、黄金期のハリウッド映画を彷彿とさせる極上のエンターテインメントでしたよ!オレにとっては!

まぁ去年のベスト1も『ハッピー・フィート』だったもんで、オレホントにだめなんす。こういういい意味でやられた!っていう古典的な物語って、ホントに弱いんすよ。あまり大きな声で言えないけど、う、『WALL・E/ウォーリー』さいこうぉ。。。。。

追記、Mac使いは絶対に必見だぞ!

*1:と言いながらも、どこまでがSFでどこまでがSFじゃないという区別も分かりませんが