初期バットマン覚え書き


初期のバットマンはお世辞にもおもしろいとは言えない。

バットマン50周年記念本である『THE GREATEST BATMAN STORIES EVER TOLD』を編集したマイク・ゴールドも「我々としては真に重要な作品を出来る限り多く選びたかった(中略)それらの作品の多くは初期のものであるが故に、真の傑作とは言いがたい。予想していたより少ないとはいえ、時代遅れのものもある。また単に子供時代のノスタルジーに惹かれてしまう場合もある。私にしても、子供の頃に読んだ「THE GORILLA BOSS OF GOTHAM CITY」が、この世のありとあらゆるコミックの中で最高傑作だと思っていて、本書にそれを載せるためなら、顔が紫になるまで息を止める事も辞さない覚悟だったすらあったくらいだ。ディック・ジョルダーノがもう一度読み返してごらんと勧めるまでは……」と長々書いてるくらいだし。

なので、単なるアメコミというイメージを持ってる人はやっぱり86年以前のバットマンに対するもんだなというのが改めて分かった。マイミクの人もコメントで「クリストファーリーブの「スーパーマン」が公開されたときに、アメコミブームがちょっっっとだけあったんですね。今から30年位前!」って書いてるし、スーパーマンに関してはまだ分からないが、少なくともバットマンに関してはそうだ。だから『ダークナイト』が公開された時も「アメコミの枠を越えた」という言い方が多かったんじゃないだろうか(それでもフランク・ミラーアラン・ムーアが革命的な傑作と書いたのは20年以上も前の話なんだけど)

初期バットマン覚え書き

・殺人はしないという設定のバットマンだが、処刑するシーンがある
・相棒のロビンは少年である
・ジョーカーとペンギンが協力して犯罪を犯す回がある
・当初、アーカムはなく、ちゃんとジョーカーもペンギンも刑務所に入れられている
・実はブルースの親父もバットマンだった事がある
・1948年にバットマン誕生の回があるが、『ビギンズ』や『イヤーワン』とは大分違う設定になっている
・ブルースの両親を殺した犯人を追う回があり、捕まえようとするが、その際、隙をついて逃げた犯人が「今、バットマンの正体を知ってしまった!オレが昔殺したヤツの息子だったんだよ!」と言ってしまったがために「お前のせいでバットマンが生まれたのか!」という無茶苦茶な理由で殺されてしまう(しかも殺したヤツは「っていうか、今のヤツを殺す前にバットマンの正体聞けばよかったんじゃね?」とかのんきな事言ってるし)
バットマンは両親が殺された場所にしょっちゅう足を運んでいる
バットマンはスーパーマンを尊敬している
バットマンは気絶したスーパーマンを助けた事がある
バットマンとスーパーマンは互いに尊敬しており、互いに敬語で話し合う仲である
・でも55歳になった時に殴り合う
バットマンはスーパーマンに変装して戦った事がある
バットマンは宇宙で戦った事がある
バットマンは巨大なコウモリと戦った事がある