チャン・ツィイーの全裸写真と『ワールド・オブ・ライズ』

芸能界に衝撃!チャン・ツィイーの「全裸」写真、ネット上に流出

http://www.chinasmack.com/pictures/zhang-ziyi-naked-on-beach-2009-sexy-photos-gate/

↑そんな大した事なくないかい?この程度だったら『この映画がすごい!』のワンコーナーにもありそうだが、、、、それよりもエディソン・チャンの方が強烈だったし。

10時15分より『ワールド・オブ・ライズ』を観に行くため映画館へ。んで、『GOEMON』の予告が流れてたんだけど、これ大丈夫か?

CASSHERN』と同じ失敗を繰り返すんじゃないか?色も決め絵みたいのも一緒じゃんか。PS3のゲームみたいなCGだし。まぁ、『CASSHERN』の事を「すげぇ!」って言うヤツは大概『ブレードランナー』を観てない人ばっかりだからさ。そういう人にアピールして、ある意味でカルト的な人気になってるけど。ホントに『CASSHERN』好きな人は熱狂的な人ばかりだからね。儲けたみたいだし、同じファンを集めれば、また15億くらい稼ぐだろうし、いいんじゃないっすかねぇ。まぁ観るけど。基本的にああいうかっけーキメ絵がバシバシ出てくる映画嫌いじゃないしね。

んで、そんな紀里谷和明にも決定的な影響を与えた『ブレードランナー』のリドリー・スコットの最新作が『ワールド・オブ・ライズ』。『エイリアン』『グラディエーター』『ブラックホーク・ダウン』など傑作群を次々に生み出している巨匠の最新作。『グラディエーター』『プロヴァンスの贈りもの』『アメリカン・ギャングスター』でもコンビを組んだラッセル・クロウを出演させ、さらにディカプリオを主演にもってくるという事で、非常に興味深かった。

リドリー・スコットと言えば、その鮮烈な映像美が有名だが、近年の職人的な映像の作り方も個人的には好きで、ロケで目に焼きついた感じの映像をそのままフィルムに焼き付けるような感覚と手持ちカメラの躍動感を組み合わせた絵作りをする印象があり、それは『ブラックホーク・ダウン』あたりからハッキリとしたビジョンになってきた(先人にスピルバーグが居たとはいえ)昨年の『アメリカン・ギャングスター』もどちらかと言えば、そのスタイルで、銃撃戦の演出はさすがリドリー・スコットと唸るほどのかっこよさ、『アメリカン・ギャングスター』は全体的にシャープではないが、個人的にはかなりお気に入りで2008年のベストにもいれた。

ワールド・オブ・ライズ』はその映像感覚がさらにもう1段階も上になってて、監督の進化を見せつけられる。冒頭のテロシーンは『トゥモロー・ワールド』や『ダークナイト』のそれを彷彿とさせるが、それに負けじと凄まじい迫力で活写。映画全体のトーンよりも、無人偵察機の映像の方がクリアに写るという芸の細かさもさる事ながら、『アメリカン・ギャングスター』同様に、ディカプリオとラッセル・クロウのやり取りを交互に交錯させ、携帯電話のやり取りを視覚的に飽きさせないようにしている。

ラッセル・クロウは監督直々に「20キロ体重を増やせ」と言われたらしいが、ものすごいデブっぷりで、ディカプリオにも、「ブクブク太りやがって!」とけり倒される始末。『アメリカン・ギャングスター』でもデブっぷりがすごかったが、『ワールド・オブ・ライズ』では、笑ってしまうくらいのデブっぷりに「こいつ、モテなくなるんじゃないか?」という事まで思ってしまった。さすがプロである。しかも『アメリカン・ギャングスター』ではセックス中毒の女狂い刑事だったのに、今回は家庭にベッタリで子供の送り迎えまでするCIA(笑)

ストーリーは映画ならではの発想で、どうやっても見つけられないテロの首謀者を見つけるために、CIAがウソのテロ組織を作って、テロを起こして、本当のテロの首謀者に接触してもらおうという無茶苦茶なもの。なんの情報も入れずに行ったので、うそー!と声出たくらいの荒唐無稽さだが、映像のリアルさも相まって、それをウソに感じさせない。「どちらのウソが世界を救うのか?」みたいな宣伝文句だったが、それは映画の中では一切関係なかったようにも思える。

正直、ディカプリオが現地の女の人と恋に落ちるくだりはベタだなぁって思ったし、その後の展開でラッセル・クロウがディカプリオを見失うのも、「なんか発信器とか着けとけよ!」って突っ込んでしまったが、全体的には緊迫感もあって、あいからわずの骨太なリドリー・スコット作品となってました。一カ所だけ凄まじい暴力シーンがあるが、そこもらしいと言えばらしいですな。あういぇ。