ノウイング


18日〜21日
死んでた。たいした事はしていない。『アマルフィ』もやっぱり地雷だったし。

22日朝
9時半より『ノウイング』鑑賞。『モンハン』に狂っていて、新作をプレイするためにWiiまで購入した古泉智浩さんに「『モンハン』には元ネタとなるゲームが存在する話」をしたら、

「それってぇ、『ノウイング』で○○○が地球でやろうとした事だねぇ、あ、まだ『ノウイング』観てなかったんだっけぇ!」

とナイスなネタバレをしてくれたので、観る事に。いや、全然良いんですよ。だって、そういう話なんだろうなぁとは思っていたし。

『ノウイング』は予告編からすごかった。なんと言っても、渋滞に巻き込まれたニコラス・ケイジの目の前に墜落したジャンボジェットが突っ込んで来るというちょーかっけーシーンがあって、ある意味でこれを観たいがために行ったようなところがある。

予告編でもメインに押し出してたように、そのシーンはホントにすごい。落ち着いたカメラワークから、急に手持ちカメラの長回しになってニコラスケイジを悲惨な事故現場へ誘うのだけれど、このシーンだけは本編の中でもかなり浮いている。文字通りの惨劇をカメラは延々映し続ける。泣き叫ぶ人、炎に包まれた人、鉄の塊から抜け出して来たと思った瞬間に爆破に巻き込まれるなど、ここまでやるかというくらい徹底している。

それだけでなく、中盤に地下鉄が脱線して、人が虫けらのように鉄の塊に押しつぶされるというシーンもあって、これがCGを駆使してるのだけど、本当に良く出来ている。ぶっちゃけ『ダイハード3』の方が迫力あった気もするが、いやぁ、ホントにここは数々の地獄絵図を好むぼくも度肝抜かれた。

そして、クライマックスの地球崩壊は今までのどの映画にもなかった「世界の終わり」が観られる。samurai_kung_fuさんがこの記事で書いているように、いわゆる新約聖書の“福音”を現代的に解釈して映像化したもので、それこそ、“エヴァンゲリオン”が映画の中で展開されていく。

個人的に『ノウイング』を観て連想したのはしりあがり寿の『ジャガランダ』である。ある時、急に、世界の終わりが訪れるのだけれど、それは世界の終わりでなくて、実のところ再生を描いていて、人類が、地球全体がリセットされるというものだ。もちろん、ラストは『未知との遭遇』だとか『2001年宇宙の旅』にも通じるのだが、『ノウイング』はもっともっとダークで、本当に地球が終わって行く様を映像化していて、もっと宗教色が強い。ラストの展開は明らかに信じる者は救われる事を表していて、だからこそニコラスは……まぁ、ネタバレになるからよそう。最近でも『シャッフル』なんて映画があったが、あれと一緒だと思う。

ぼく自身、この世がマジに終わってしまうという終末感たっぷりの映画は大好物なので、これをメインに描き切った時点でサムアップ。もう、数字の謎がどうのこうのとかはどーでもよかった。歴史に残るような作品ではないが、サービスデーに気軽に観に行ったら、なんかすげーもん観たなーって感じで鑑賞するとベストだと思う。

22日昼
古泉さんにおすすめしてもらった村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』と『共生虫』をブックオフで購入。あと深町秋生の『果てしなき乾き』も文庫でツタヤで購入した。古泉さん曰く「村上龍のバイオレンス小説はさいこーなんですよ!」との事。いつ読むかは分からないが、読んだら感想を書こうと思う、あういぇ。