
- アーティスト: the HIATUS
- 出版社/メーカー: フォーライフミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2009/05/27
- メディア: CD
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- アーティスト: Nothing’s Carved In Stone
- 出版社/メーカー: Dynamord Label
- 発売日: 2009/05/06
- メディア: CD
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さて、やっとこさ無事にthe HIATUS(ザ・ハイエイタス)とNothing's Carved In Stone(ナッシングス・カーブド・イン・ストーン)をゲットして、感想が書けるくらい聞き込んだ。共にELLEGARDENが活動休止した後に立ち上げたプロジェクトで、前者は細美武士、後者は生形真一が中心となって活動している。
the HIATUSの方は、周りでも買った人がたくさんいて、ぼくの職場ではなんと、3人が購入している。なのにもかかわらずNCISは誰も今まで買ってなかったので聞けなかった(お前が買えよって話だが、車検で20万ももぎ取られたので、、)。新潟のほんの一部でもこんな事になっているのだが、mixiでもそれは如実に現れていて、the HIATUSは2万人を越える人がコミュに集まっているのに対し、NCISは4700人。ELLEGARDENのファンが両方買ってるという事はないのだろうか。それともやっぱり細美さんファンが多いのか、、、
まぁ、買わなきゃなぁとなんとなく思ってたのだけれど、職場の後輩で買った奴が居て、それで借りる事が出来て、やっと聞けた。
全然違うバンドだし、比べる必要なんてまったくないのだが、どっちが好きかと単純に聞かれたら、ぼくはNCISだろう。マジで現時点で完璧なバンドの1つだと思う。
バンドというと、ボーカルがフロントマンになったり、ソングライターが注目されたり、あげくの果てには内山田洋とクール・ファイブとか、「お前誰?」みたいな奴がバンドのメインメンバーを堂々と名乗ってたりする事があるが、まれにLed ZeppelinとかThe BeatlesとかUNICORNのように、ベース、ドラム、ギター、ボーカルがこの人達じゃないと意味が無いという、全員がフロントマンレベルのバンドが出て来る時がある。超合金ロボットのように、楽器と楽器のガチのぶつかり合いによって、どでかい音像になっていくロックバンドとしての理想型というか(だからこそ、ドラムが抜けたZEPとユニコーンは代わりの誰かを入れる事なく解散させた)。
NCISも1stにして、「この人達じゃないとあり得ない音」というバンドになってしまった。
生形真一のアルペジオはELLEGARDENの時よりもソリッドで、FULLARMORのリズム隊でもある、元ズボンズの大喜多崇規と日向秀和の強靭かつ自由奔放なフレーズ、ちょっと枯れてて、高音の伸びもいい村松拓のボーカルと全てが完璧に機能している。何よりも、各メンバーのスキルの高さを全面に押し出す事なく、楽曲はキャッチーで、メロもすぐに覚えられるところも素晴らしい。
『Isolation』『November 15th』『Moving In Slow-Motion』『Diachronic』あたりは個性豊かな悶絶級のキラーチューンで、ボーカルの英語は下手だが、それを補って余りある魅力的な声と、「理想の音が録れた」という生形のギターの鳴りが明らかにELLEGARDENとの方向性の違いを示してる。マジで買ってでも聞く価値充分の大傑作。
一方でthe HIATUSは明らかに細美武士色全開。フリッパーズ解散後のコーネリアスという感じで、ELLEGARDENが好きだった人ならば間違いない作品になっている。しかもピアノが入る事でまた違う印象になり、手数の多いドラムのお陰で楽曲の疾走感も増したように思える。お気に入りは『紺碧の夜に』で、『A Song For James』と『スターフィッシュ』を足して二で割ったようなこの曲は、手足が変わっても脳みそが変わらなければ、あまり違うもんにならないという事を明確に示している。
てなわけで、ELLEGARDENのファンならばどっちも買って損無しなのだが、新しいロックンロールを体験したいというならば、ぼくはNCISを推す。ライブも行けばよかった。新潟にも来たのに、、、あういぇ。