トランスポーター3 アンリミテッド


16時半より『トランスポーター3 アンリミテッド』鑑賞。

フィフス・エレメント』でブルース・リーにオマージュを捧げたほど香港映画好きなベッソンが、コーリー・ユエンコレオグラファーに招き、ピンク映画出身のスー・チーをヒロインに迎えた作品『トランスポーター』は、ハリウッド製のアクションとはひと味違った香港映画のショーケースになっていた。

ベッソン自身が制作と脚本でクレジットされてるものの、その脚本がなかなかずさんで、自分自身に厳しいルールを設けた運び屋がいきなりそのルールをあっさりと破るというのは見ている者をずっこけさせたが、スー・チーの美しさ、コーリー・ユエンのコレオグラフ、ジェイソン・ステイサムのキレ味、さらに一つの動きを一つのカットでしっかり見せるというウマいアクションの撮り方も相まって、ぼく個人はDVDを買ってしまったほど楽しんだ。特に敵陣に乗り込んでいったところで出て来る油の中のカンフーシーンは『天地覇王』のオマージュとなっており、ご丁寧にステイサムの足に自転車のペダルを履かせるという細かさまで見せた(オリジナルでは針の付いた特殊な靴となっている)。

映画自体は大ヒットというわけではなかったが、DVDの売り上げが良かったために制作された『トランスポーター2』はかなり酷かった。コーリー・ユエンが再び関わってるが、前作以上に脚本は悪く、香港映画のショーケースだったはずが、CGをたっぷりと使った、007の出来損ないになっていた、前作でセクシー担当のスー・チーナチュラルでかわいかったが、2の裸同然のケイト・ノタは意味が分からなかった。ヒットするという前提で作られたために、脚本どころか、映画全体がずさんになっていたように思った。

という事で、1は好きで2が最悪という『トランスポーター』シリーズの最新作を観たわけだが、2があの体たらくだっただけに、今回はまぁ楽しめたというところ。

今回も脚本がかなり酷い。一番酷いのは運び屋のルールのいい加減さである。今回も運ぶ積み荷は女性なのだが、その女性に「あんた名前は聞かないんじゃなかったの?」とつっこまれる始末。それよりもテロリストと思われるグループの計画がずさんで、大掛かりな犯罪組織とは到底思えないような中学生の脳みそバッカリのボンクラ集団だった事もいただけない。普通計画って練りに練ってから行動するもんじゃないのか?場当たりというか、見切り発車すぎるだろ、計画としては!『RONIN』を見習え!!

それから監督が代わった事もあって、アクションの撮り方が下手クソ過ぎる。一つのアクションを3つくらいに割って、何が起こってるかさっぱりわからない。「なんだ!このMTV調のチャカチャカした絵は!」と思ったら、ホントにMTV出身の人だったから驚く。

なんて事もあったが、今回、なんで『トランスポーター3』に好感を持ったかというと、ずばり、ヒロインのナタリア・ルダコーワがホントに良かったから。正直、最終的に謎の女なのか、普通の女なのか、ただクスリでラリってたのか、よーわからんかったが、「ねぇ、あたいとセックスしてよぉ」というくだりはもう一回見たいと思ったほどエロかった。まぁ、2に出て来たケイト・ノタと変わらない気がしないでもないが……ミラ・ジョヴォヴィッチしかり、こういう女優がホントに好きなんですなぁ、ベッソンは。

てなわけで、クオリティとしてはかなり低くなりつつある『トランスポーター』だが、ヒロインは最高だし、ジェイソン・ステイサムには男惚れするほどかっこいいので、コーリー・ユエンが関わってる以上は見続けようと思うのであった、あういぇ。