世界の中心でファック!をさけぶ

こないだ仕事中にヒマだったので、ずっとファック!ファック!言ってたら、後輩が「実はファックっていうのオレも好きなんすよ」と言って来たので、ファックについて語り合い、ずっとファック!ファック!ファック!と二人で連呼していた。

ぼくはファックと言うのが好きである。日記にもよく登場するし、写真を撮られるときも必ず中指をおっ立てるので、ファックも含めて、ホントに日本に生まれてよかったという感じだ。アメリカではどうだか分からないが、まぁ、日本人が使ったらぶっ殺されるに違いない。あ、あと文字にする時はFUCKよりもファックの方がなんかいい感じがするが、これはぼくだけだろう。

ファックというとなんかすっきりする。怒りを吐き出してる感じもあるし、「あいかわらずお前はファック野郎だなぁ」と言うと親しみがこもってる感じもする。これは「このおまんこ野郎」や「どちんかす野郎」とはちょっとニュアンスが違う。やはりファックじゃないとダメな感じだ。ちなみに「あういぇ」という言葉を日記の締めに使っているが、これは普段は口に出しては言わない。この雰囲気は文字だけがいいと勝手に思ったりもしている。

ちょっと前になるが、そんなことを普段から思ってるぼくが、『FUCK』という映画をビデオ屋で見つけた時は嬉しかった。ちょっとした運命を感じたのだが、ぼくはこの映画を見つけてから、フェイバリットの一本になり、何度も観ている。

FUCK [DVD]

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『FUCK』はファックという言葉について、歴史、政治、映画、音楽、宗教などの観点から調べ、いろんな関係者にインタビューなどをして、徹底的にファックを突き詰めたドキュメンタリー映画である。

ファックという言葉はアメリカではいろんな語られ方をしていて、賞賛する人もいれば、嫌悪する人もいる。万能な言葉だという人もいるし、語感がいいという人も当然居る。というか語感が良くなければここまで広まらないだろう。気持ちいい語感がファックなのだ。親しみも憎しみにも使えて、単純にセックスしたい時にも使えて、痛いときにも、うまい時にも、素晴しいときにもファックが使える、日本だとちょーうまいとかちょーすばらしいとか、マジすげぇとかになるわけだし、人を罵倒する時にちょーは使えないので、やっぱり英語圏におけるファックは日本のそれとはだいぶ違っているようだ。

「Fucking」これは強調に使われるが、それだけでなく名詞としても形容詞としても動詞としても使える。スピッツではないが、まさに「魔法のコトバ」それがファックなのである。

ところがアメリカではファックという言葉はあまり口に出してはいけないらしい。放送で使うと罰金まで取られるようだ。まったくもってバカげた話である。映画でも「言論の自由』は法律で守られてるって言ってるじゃんか!

ぼくは人体破壊がいっぱいある映画とか、恐れを知らずにタブーに切り込んでいくような映画が死ぬほど好きで映画の中では何やったっていいと思っているのだけど、ファックに関しても映画は限界に挑んでいる。アルトマンの『M★A★S★H』で登場してから、『スカーフェイス』で金字塔を打ち立てたファックだが、実は『スカーフェイス』以降もファックは映画の中で使われまくっていた。あげくの果てにドキュメンタリーで『FUCK』なんてのが出来るわけだから、放送でファックを使ったら罰金取られるんであれば、映画の中で思う存分言っていただきたいなぁとか思うのであった。うーん、これから好きな映画の中にファック言いまくってる映画というのもいれよう。

とにかくファックは最高だ。イヤだなぁと思う人も居るかもしれないが、これからもファックと言い続けようと思うのであった、あういぇ。

【おまけ】


世界一Fuckという単語が出て来る『パルプ・フィクション』のFuck部分だけを編集した動画。ちなみにその回数は265回(281回とも270回とも言われてるがいちいち数えてられるか!ファックオフ!


パルプ・フィクション』が現れる前のFuck連発記録を持っていた『スカーフェイス』のFuck部分だけを編集した動画。ちなみに出て来る回数は182回らしい。


同じくFuckだけを集めた『グッドフェローズ』ちなみに同監督の『ディパーテッド』は230回も出てきて、『スカーフェイス』を越えたと言われている。


コーエン兄弟の『ビッグ・リボウスキ』「なぜそんな汚い言葉を使う?」と言われて、「一体何のバカ話(Fucking talk)だ」と答える名シーンがある。


スカーフェイス』よりもFuckが多い映画を作ろうと製作された『ジェイ&サイレント・ボブ帝国への逆襲』Fuckが出てくるのは228回で『サウスパーク』よりも1回多い。


スーパーバッド 童貞ウォーズ』童貞の少年が主人公ながらもやっぱりファックは言いまくるらしい。

ちなみに映画『FUCK』に出て来るファックの回数は800回以上。さすがタイトルに偽りなし。