ぼくたちの大好きだったサム・ライミが帰ってくるらしいぞ!

もうすぐサム・ライミの新作『スペル』が公開されるってんで、ホントにホントに楽しみすぎて、死にそうなのだが――――そうそう、こないだ『XYZマーダーズ』のDVDがレンタルされてたので、やっと観た。

いろんな人が絶賛してるだけあって、ホントにおもしろかった。脚本を担当してるコーエン兄弟の作品にそのまま出て来るようなマヌケな悪人たちが緻密なプロットの中で右往左往するという作品で、映像はサム・ライミならではのケレン味が大爆発していて小気味良く、ある意味でカルトになってもおかしくないほど魅力的な作品だった。ぼくもサム・ライミのバカ映画路線は大好きなので、非常に楽しめた。

『スペル』がなぜ楽しみかというと、サム・ライミがバカホラー映画に原点回帰したからである。

よく雑誌やネットなんかでも『スペル』を紹介するときに「ぼくらの大好きなサム・ライミが帰って来た!」なんて文句を見かけてると思うが、それもそのはずで、サム・ライミは『スパイダーマン』で有名になったかもしれないが、元々『死霊のはらわた』シリーズを作り、ヒットさせた、ホラー映画畑の人なのである。

ぼく自身は『死霊のはらわた』にはそこまで深い思い入れはないものの、『死霊のはらわたII』は大好きだし、『キャプテン・スーパーマーケット』は傑作だと思ってるんで、その線のライミ好きなら楽しめる『スペル』が、今からホントに待ち遠しい。
かなり前にサム・ライミベストテンというのをネタにしたが、やっと『XYZマーダーズ』を観れたので、『スペル』の公開を前にサム・ライミ作品をまたまた振り返っちゃうぞ!『スパイダーマン』しか観てない人もレンタル屋へGO!!

カトキチサム・ライミベストテン

1.『キャプテン・スーパーマーケット
2.『ラブ・オブ・ザ・ゲーム
3.『ダークマン
4.『XYZマーダーズ
5.『シンプル・プラン
6.『死霊のはらわたII
7.『ギフト』
8.『スパイダーマン
9.『クイック&デッド
10.『死霊のはらわた

1.は文句無しの最高傑作。もしライミが『ロード・オブ・ザ・リング』を撮ってたらこんな感じになってたんじゃないかと思う。2.は個人的にライミ作品の中で一番回数を観た作品。正攻法と言いながらも、実況が主人公の心情から相関図まで説明しまくるというマンガ的な演出とケレン味溢れる試合シーンはさすがライミと言ったところ。観ると絶対に泣いてしまう人生のベスト作。3.も文句無し。おかんが「この映画は完璧!」と大絶賛した作品でもある。4.は今作ったらヒットしないだろうけど、才気溢れる作品。こういうのをもっともっと作らないとダメ。5.はライバル関係にあるコーエン兄弟の『ファーゴ』を明らかに意識した傑作。ビリー・ボブ・ソーントンの表情と仕草だけで引っ張る演技も素晴らしい。6.は今ひとつノレなかった『死霊のはらわた』をここまでポップにバカバカしくしたことがさいこー!7.はもし、初期にこの脚本をもらっていたら、もっともっとバカバカしく撮っただろうという秀作。プレミアなんかを読むと、これを撮った時にも「ぼくらのサム・ライミが帰ってきた!」とか書かれてるんだぜ。8.は初めて観た時に大興奮だった。ぼくは2よりもこちら。9.は記憶の中に存在するマカロニを再構築して作り上げたライミ版『ウエスタン』、これを観るだけで仲間だ!と分かる。10.は原点だから。

とりあえず『スペル』を観る前にある程度は予習しておきたい感じなのだけれど、その前に『わたし出すわ』と『This is it』は絶対に観ておきたいんだよなぁ。テレビ買ってから家でしか映画観てません、すいません。今日もブルーレイで2本映画観ました。HD最高!あういぇ。