モノノケハカランダ

ツインギターを最大限に生かしたリフもののアレンジメントに古き良き時代のフォーキーなメロを混ぜ込み、細かく刻むシンバルと太い低音のドラミング、イースタンユースのような図太いベースライン、プログレのような複雑な転調とテンポチェンジ、「もののけ」という不思議な響きを使った摩訶不思議な歌詞世界、フジファブリックというバンドは『モノノケハカランダ』という楽曲でぼくのことをノックアウトした。

どこかで、はいはいweezerね、はいはいA New Found Gloryねと、はいはいMr.Childrenね、はいはいDragon Ashねと、元ネタがすけて見えるアホバンドの中でも、フジファブリックは何を元にした音楽なのかが想像出来ないほど、独自のロックンロールを打ち鳴らしていた。恐らく、様々なロックンロールをひたすら聞き込んだうえで、他にないモノを練り上げていったんだろう。

もちろん『桜の季節』や『虹』『茜色の夕日』などの郷愁感を誘うような名曲もずらり、特に『虹』はYMOまで彷彿とさせるようなレトロなポップ感覚まであった。

ぼくは全部熱心に聞いてるようなファンではないけれども、若いのにすごくセンスがあるなと思っていたので、ホントにホントに信じられない。

今年はアベフトシ、キヨシロー、加藤和彦とショッキングなニュースがたくさん続いたが、クリスマスにとてつもないショックを受けた。ホントに残念としかいいようがない。とにかく原因を一刻も早く伝えてほしい、合掌。

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/flash/KFullFlash20091225105.html