指原莉乃のHKT移籍について雑記


AKB48指原莉乃からスキャンダルが出た。

http://alfalfalfa.com/archives/5598418.html

詳しい内容は↑を読んでもらうとして、知ってる前提で話をすすめるが、ぶっちゃけ、エケペディア*1にも書いてあったように、以前からメルマガをつかってファンと交流をもっていたという噂はあった。それがここにきて噴出したということなのだろう。

AKB48内のルールとして恋愛は御法度というのがある。

それで卒業してしまったひとも何人かいるが、ここは世間的に誤解されてる部分があって、恋愛が発覚したら卒業というのは現在進行形で付きあってるのが発覚した場合のみであり、過去のことにかんしては不問にするというのが暗黙のルールであった。

現にSKEの高柳明音がそうだし、大場美奈の謹慎も自身が申しいれたことであり、森杏奈の卒業も強制されたわけではなく、自分で選択したことである。なので、今回の指原のスキャンダルも不問にされるんだろうとばかりおもっていた。

ところが、いましがた放送されたAKB48オールナイトニッポンにて、プロデューサーの秋元康から衝撃的な発言が飛びだした。

指原莉乃HKT48に移籍するというのだ。

いいとものレギュラーや『ミューズの鏡』の映画化、さらに数々のバラエティ番組に出演し、多忙をきわめる彼女にとってこれはかなりのペナルティだといえる。事実と異なる部分があったとコメントしていたが、それでも裏を返せば、この処分は記事の内容を実質みとめたことになる。さすがにこれだけ名前が浸透してしまったメンバーのスキャンダルをスルーするわけにはいかないという判断だったのだろう。

そのタイミングでのHKT移籍。このへん、秋元康の「転んでもただでは」な戦略があり、心の底からうまいなぁ思うのだ。

まず、メインのいっかくを担うまでに成長した指原自体をクビにするわけはいかない。かと言って、このままにしておくと、過去卒業や謹慎したメンバーにたいする示しがつかないし、そもそもAKB自体のファンが許さない。

そこで秋元康がとったのは「左遷」だった。

これには見事な伏線がある。まず、AKB本体から知名度の高いメンバーが支店に移籍したら?というのは渡辺麻友が主演するドラマ『さばドル』ですでにシミュレーションしていた。このときはまゆゆ乃木坂46に移籍するという設定だったが、発売初日で10万枚以上を売り上げるグループになった乃木坂にわざわざ移籍させる必要性など、どこにもない。

そこで「HKTって作ったはいいけど、独自の公演はないし、シングルも単体で発売してないし、微妙じゃね?」という世評と、このドラマの設定をうまいこと指原の処分に持ってきたのだ。指原の処分はどうするんだ?というアンチとファンの論争をおさえつけるだけではなく、AKB自体のサプライズにもなり、さらにHKTのテコ入れにもなり、指原にとってのペナルティをファンに感じさせる。

――――ここまで一石二鳥どころか、四鳥くらいのメリットのあるやり方があるだろうか。本当に秋元康には恐れ入る。ひらめきの天才と評されるが、それにウソはないなと素直に思った。

ただ、個人的にはハロプロヲタとして、アイドルを応援することしか能がなかった娘が、勇気をふりしぼりAKBのオーディションを受け合格。地方組として、数人でアパートを借り、やっとのことで独立。研究生として先の見えない日々を送ってる最中に自分のことを好いてくれてるファンと付き合ったことくらい許容してやれとは思う。総選挙に死に票が出たというのはさすがに言いすぎなのではないかと。

まぁ、それでも『ミューズの鏡』のメイキングでキスシーンを撮る/撮らないって話になったときに「私はそういうことをしないからファンの人が推してくれてる、だからキスシーンとか無理、絶対にファンの人を裏切れない」みたいなことを言っておきながら、ファンを裏切ったことは確かだし、もう運営が決定したことにあーだこーだいうつもりはない。

しかし、このスキャンダルでいちばん驚いたのは、恋愛に対してホントに無縁だと思っていた指原がファンと付き合っていたということだ。だって、指原だよ?ヘタレと言われて、ブスであることを公言し、総選挙でも4位に入って奇跡だとか、ガチャガチャするなとか言われた指原が!

とりあえず、来年のAKBドキュメンタリーは前田敦子卒業をメインに、東京ドームライブの狂騒と指原のスキャンダルを絡めるという「1ミリ先の未来」のテンプレを使うことが決定したし、総選挙の結果と、このスキャンダルをどういう風に見てるのかというBUBKAの座談会が楽しみになった。

ある意味で、これからもAKBから目が離せないわけだが、スキャンダルすら、武器にするAKBの強さというのが、モー娘。にはなかったことなのかなとも思った。いや、実際モー娘。関連の方がスキャンダルはヒドかったよ。もう風化されてるかもしれないけど。

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「それでも好きだよ」がここまで意味をもつことになるとは誰も予想できなかったはず……

*1:AKBのウィキペディアみたいなもの