『キャビン・イン・ザ・ウッズ』はホラーが苦手な人にも好きな人にもおすすめできる衝撃作だ!

『キャビン・イン・ザ・ウッズ』をUS盤BDで鑑賞。

5人の大学生たちが夏休みに山小屋へ遊びに行ったら、その山小屋の中に古い日記があり、それを読み上げたとたんにゾンビが襲ってくるというどっかで聞いたことあるような内容。

ストーリーの説明がそのまんま『死霊のはらわた』と同じになってしまうくらい、凡百のホラー映画の体裁を丁寧になぞっているが、これがミソであり「いわゆるこういうホラー映画ってさぁ、これこれこういう展開になるって決まってて、だからさぁ、誰が生き残るとかもわかっちゃうよね、はははは」ということをネタ化した本格ホラー『スクリーム』とまったく同じ精神構造を持っている作品。

当然、内容については一切触れることができないが、実によく出来ていて、ホラー映画における「何かが起きる前」のダラダラした部分も、とある組織の情報を少しずつ小出しにし、それと交互に展開させることでサスペンス性を高めることに成功。105分の使い方がバツグンで、物語が動き出してからは一瞬たりとも目が離せないし、いわゆるダレる部分がいっさいない。カメラに関しても、下からクレーンで俯瞰するような映像をところどころで使っており、誰かがすべてを見ているというようなことを意識させる。

この「組織の情報を小出しする」という部分をどういう風に捉えるかが作品の評価の別れ目になりそうだが(わりと始まってすぐに明かされるので、サスペンス性は高めたとしても、サプライズ的ななにがしは一切ない)、それを吹き飛ばすクライマックスは圧巻のひとこと。そして、それに連なる衝撃のラストは本年度のなかでも最高峰。ホラー映画が苦手なひとも楽しめること必至なので是非公開されたら足をはこんでいただきたい。



【おまけ】輸入盤を買おうと思ってる方とこれから観ようかなと思ってる方へ

『キャビン・イン・ザ・ウッズ』のUS盤BDは9月18日に発売で日本語字幕は一切ついてない。

かなり説明セリフや言葉によるギャグが多く、ついていけないところもあるが、基本的なホラー映画………例えば『悪魔のいけにえ』や『死霊のはらわた』や『13日の金曜日』といった作品の体裁をなぞっているため、展開は分かると思う。ぼくはホラー映画がずーっと苦手であり、あれもこれもと見出したのは6〜7年前の新規なのだが、それでもクラシック的な作品をベースにしているのでかなり楽しめた。といっても、もっとマニアックなネタもふんだんに入ってるかもしれないが……

英語が分からないながらも、いちおう「ストーリーの概要はこういう感じじゃないの?」とか、なんとなく「こういうことを言ってるんだろうなぁ」という予想を立てたが、実際「キャビン・イン・ザ・ウッズ ネタバレ」で検索したら、それらのことが大凡書かれていたブログがあり、その予想が全部あっていたので、普通に日本語字幕がついてなくても楽しめると思われる。

しかし、US盤には外箱のようなパッケージがついており、それが3Dになっていて、角度を変えると「山小屋の中には○○が!」というキモの部分が思いっきり出てくるため、買った段階でネタバレになってしまっているのが非常に残念である。

ところが、それすらも前フリにしているところもあり(クライマックスはその情報をも遥かに凌駕する展開がまっているため)、一長一短であるかなという言い方も出来るので、買うときには注意されたし。

そして、基本的にこの作品は何の情報もいれずに観てほしいのだが、『キャビン・イン・ザ・ウッズ』とカタカナで検索をかけると、記事のタイトルがすでにネタバレだよ!というようなサイトに引っかかるので、これまた注意されたし(例えるなら『ヒューゴの不思議な発明』のあのじいさんは○○だったんだよ!的なことが思いっきり書いてある)。

ちなみに日本での公開は来年の春を予定している……らしい……細かいギャグ的なところを確認するため、是非スクリーンで観たいなぁ。

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