ごめんなさい、Negiccoをナメてました
ちょー遅ればせながらNegiccoの『Rice & Snow』を聴いた。
まさか、ぼくがNegiccoについてブログを書くことになるとは想像もしていなかったが、ヲタではない一般の新潟県人にとってNegiccoというアイドルはそこまでたいしたポジションではなく、むしろ「何が“こんにちネギネギー”だよwwwww」みたいな印象の方が強かったのではないかと思われる。
Twitterでフォロワーさんも言っていたが、新潟にいてNegiccoを肯定的な文脈で聞いたことなど一度もなかったし「いいとも」や「からくりTV」に出たとしてもそれはあくまで「こういう苦労人のローカルアイドルがいますよ」的な扱いであり、企画ありきのものでNegiccoというアイドル自体をゲストに迎えるというものではなかったように思える。そこから全国的にブレイクしたかと言われれば絶対にそんなことはなかった。
ぼくがNegiccoをちゃんと聴こうと思ったのはNona Reevesの西寺郷太が楽曲提供をすると知ったからだが(しかも演奏もメンバーがしている)、そこからピチカート・ファイブの小西康陽、オリジナル・ラブの田島貴男、元・SUPER BUTTER DOG、現・レキシの池田貴史などそうそうたるメンバーがこぞってプロデュースをしはじめた。それがサブカルたちの心を刺激したのか、「光のシュプール」ではオリコン5位という快挙を成し遂げることになる。
そんなNegicco史上絶頂期ともいえるタイミングで発売されたのがこの『Rice & Snow』というアルバムだ。
ぶっちゃけ『めちゃイケ』のエンディングテーマに選ばれた曲もそこまで魅力的ではなく、細かく聴いたわけじゃないにしろ、楽曲に関してはPerfumeの二番煎じみたいなのもあって否定的だったが、今作でそれは軽々裏切られる。先立って発売されたシングルはもちろんカップリングも変態チックな曲もかなり攻撃的に配置されており、逆にストレートなアイドルソングが浮いてしまってるくらいの上質なポップアルバム。光GENJIオマージュに、プリンスやマイケル・ジャクソン風のナンバー、モータウンにわけわからんEDMなど普通に音楽ファンも楽しめる作りで、いろんなレビューで誉められまくっていたが、なるほど提灯記事になってないんだなというのもわかった。
実はそこまでピンと来てなかった「サンシャイン日本海」や「光のシュプール」もアルバムにおさまることで爽やかさが浮き立つし、connieという人がとてつもない才能の持ち主だったんだなというのもわかった。あんまり昔の曲はピンと来てなかったのだが……もしかしたらNegiccoの成長と共にconnieも作曲家/アレンジャーとしてメキメキとウデを上げていたのでは……というのは失礼極まりない言い方なのでもうやめる。
しいていえば、楽曲の振れ幅が大きく「じゃあNegiccoのカラーってなんなのよ?」という話にもなるが、アイドルプロデュースをそこまでしてない人に曲を書いてもらって新境地を開拓してもらうという方向でもありな気がする(田島貴男はNHKの番組「COVERS」にてNegiccoに影響を受けたとコメントしていた)。この後に発売するシングル『ねぇバーディア』も2015年版のキャンディーズって感じですごく好感が持てた。おすすめです。
「MJ」出演も果たしたので、いよいよ目指すは紅白だな。がんばれ!Negicco!「もうとまらないねぎ〜」である。
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