静岡と呼ぶのはどうかと…

いよいよ『サイレントヒル』鑑賞。『サイレントヒル』は1を途中までやってて、2は全クリした。最初『バイオハザード』の二番煎じだろ?って思ってたけど、これがどうして独自の物に仕上がってて良い。『バイオハザード』は洋館とかゾンビとかが怖いけど、『サイレントヒル』はプロットそのものが実によく出来てるから、どちらかというとリンチやクローネンバーグの映画を見てる様な感覚になる。

そんな大好きなゲームの映画化という事だが、あんまり期待はしてなかった。だいたい『バイオハザード』も『ハウス・オブ・ザ・デッド』もイマイチだったし(ゲームを映画化するという意味で)『ハウス〜』に至っては映画自体もカス中のカスというあり得ない出来。そんな感じで見始めたが…

サイレントヒル』は完璧だ!

この場合、映画として完璧なのではなく、『サイレントヒル』というゲームを見事に映画に差し替えたという意味で完璧。見事だ。よくぞここまで!である。ホントに映像美だし、それはゲームそのものの映像が素晴らしいというのもあるのだけれど、バックまるまるCGにしてたところもあったが、あれは大正解だ、だってゲームはまるまるCGで出来てるのだから。

俯瞰で撮ってゆったり路地を映すところや、色彩から美術、クリーチャーの動きから造形、場所、設定、何から何まですべてがゲームのまんまなのである。この場合「じゃあゲームやってりゃいいじゃん」という言葉は通用しない。何故なら、ここまで完璧にゲームを映像化した作品は今までなかったからだ、今までに何度もあったなら、その言葉はあり得るのだが、まずゲームを完璧に映画化した作品がないので、『サイレントヒル』は「ここまでゲームを再現した事がすごすぎる」と言うべきだ。

あと『サイレントヒル』が素晴しいのはラスト、大殺戮があるのだが、これがマジですごい、何がすごいのを書いたらちょいネタバレになるが、簡単に言うと石井輝男がアナログでちらっとやった事をCGで完璧に映像にしたからだ、あのシーンだけでも私は『サイレントヒル』を高く評価したい。殺戮最高!

確かにプロットそのものは弱いし、意味不明なところもあるし、いらないところもあるし、全体的に長いが、そんな事よりも、これだけゲームを映画に差し替えた事がすごすぎて、そんな事は消し飛んだ。『サイレントヒル』は素晴しい。ゲームを完璧に映画にしたという意味でね。