007/慰めの報酬


昨日の夜
堂本剛の正直しんどい」鑑賞。ゲストが浦沢直樹なので観た。ものすごいLPの量で驚いた。

くりぃむしちゅーのANNを9回まで聞く。土田がゲストの回でのオープニングトークが長く、ちょっと残念だった。あとハガキを読むのが少なすぎて、職人の腕が未だ分からなずなところもある。ただ、9回なので、これから良くなっていくんだろう。東MAX総選挙がおもしろすぎる。


10時に『007/慰めの報酬』鑑賞。007シリーズの中でも唯一の『007/カジノ・ロワイヤル』からの続編という事で、それほど前作の完成度が高かったわけだ。

タイトルバックは前作になかった、セックスをモチーフにしたものになっていて、砂漠の中で裸の女のシルエットがクネクネしてるところにボンドが銃弾を撃ち込むという(しかも超スロー)、とてもとてもやらしいものになっている。しかもボンドが蟻地獄のような穴に落ちて行き、砂に溺れるようなところも前作のキャラを彷彿とさせていて、トドメにさらにゆっくり銃弾を打ち込み、その銃弾の回転にあわせて砂がはじけ飛び、その銃弾が女を貫通するという、ある種、射精的なもんまで演出している。

映画はとにかくノンストップ。始まってからカーチェイス、ジャッキーのような追いかけっこ、ボートチェイス、それらを観客巻き込まれ型サスペンスの中で散りばめており、映画はあっという間だった。

ただ、映画はノンストップだったが、そのアクションシーンのほとんどが、細切れの高速カット割り&手持ちカメラという『ボーン・アルティメイタム』テイストの演出になっていて、ここで好き嫌いがハッキリ分かれると思った。さらに『慰めの報酬』は追っかけっこに競馬、銃撃シーンにオペラなど、めまぐるしいカット割りの中に別なもんがカットバックされる事で、余計に混乱を招いてしまう可能性もなくはない*1。『ボーン・アルティメイタム』は人ごみを歩くボーンとそれを歩いて追う人だったから、めまぐるしいカット割りで成立するし、逆にそれが緊迫感を生むいい手法だった。ところが『慰めの報酬』はアクションそのものがめまぐるしいので、なるべくなら少なく割って欲しかった。特にロープに片足が絡まるアクションに関して言えば、ジャッキー・チェンの『奇蹟/ミラクル』の方が撮り方はうまいし、クライマックスの爆破も『シティ・ハンター』の方が上だったりもする。

あと人間味に溢れていたボンドが『慰めの報酬』では冷徹な殺人マシーンになってたのにも驚く。ただ、プレイボーイとしてのボンドはバカに分かりやすい演出で、女もセックスでメロメロ感が出てて素晴らしい(笑)監督は『チョコレート』のマーク・フォースターで、映画史上最もリアルなセックスシーンを撮ったはずなのに、1番肝心なところはカット!!ぎゃー!

個人的には『カジノ・ロワイヤル』の足下にも及ばないという感じだったが、『007』シリーズとして普通に楽しめるので、ボンド好きなら見とけというところだろうか。


悪徳業者から脅迫メールが来たので、絶対に通報します。仕事だから明日の朝になるけれど、あういぇ。

*1:モンタージュとも違うもんなんだろうか?