断固『コネクテッド』支持!

日曜日なのに休みで、読書をしていたのだけれど、なーんかペースが上がらず、寒いわりに天気が良かったので、思い切って昼からホッピーをあおり、DVDで『コネクテッド』を鑑賞した。あーホッピーうめぇ。

『コネクテッド』の感想を書く前にいろいろと説明しなければいけないことがある。まず『コネクテッド』は古泉さんからご紹介いただいたMさんという方からおすすめしてもらった映画である。このMさんというお方はぼくなんかよりも映画をたくさんご覧になっている方で。特に香港映画に対する造詣が深い。その繋がりでいろいろDVDを持って来てもらっているのだが、『ダーク・スティール』や『レディ・ウェポンZERO』もMさんに教えていただいた映画だったりする。あと感想を書いてないが『ヴァーチャル・シャドー』とかもおもしろかった。

『インビジブル・ターゲット』がすげぇおもしろかった!と言ったら、当然のように『コネクテッド』のDVDを持って来てくれた。ただ、ぼくはオリジナルの『セルラー』を観ていなかったので、どうしようかなぁと思っていたのだが、某つぶやきサイトにて、

とつぶやいたら、「『セルラー』もすごいが『コネクテッド』はもっとすごい!」と4人の方からレスポンスしてもらったので、結局我慢出来ずに観てしまった。

結果――――大満足!!

これは制作者が「この設定だったら、オレらの方がもっともっとおもしろい映画に出来るぜ!やってやろうじゃんか!!」という情熱で作ったような印象を受けた。

始まってから、終わりまでまったく気が抜けない展開だけじゃなく、『駅馬車』のような二段構えのクライマックス(『スピード』もそうだ)のおかげで各キャラクターの行動の真の意味が分かるというプロットはやはり素晴らしい。主役を演じたルイス・クーは『ニック・オブ・タイム』のジョニー・デップを彷彿とさせる佇まいでストーリーを見事に牽引、元警官という異色の経歴を持つニック・チョンの抑えた演技とバービー・スーの美しさがさらに映画を盛り上げる。ぶっちゃけリウ・イエのオーバーアクトは若干気になったが、ヤク中という設定だったのね、なるほどなるほど。

ぼくが『コネクテッド』に感動したのは、ストーリーでも設定でもなく、それを盛り上げるためのアクションとカメラワークにある。

奇を衒ったカメラアングルを高速のカット割りでぶった切るという香港映画らしからぬ編集もさることながら、狭い小屋の中を映した後に空撮を持ってくるなど、視覚をガラッと変えるのも忘れない。ロングテイクのクレーンショットで優雅にアクションを捉えたと思えば、走るシーンでは手持ちカメラに切り替えるなど、撮影の引き出しの多さにはとにかく驚かされる。

そして迫力のアクションはやはり香港映画のショーケース。ノンストップなストーリーに合わせた生身のスタントアクションがこのカメラワークと融合することで、えも言われぬ興奮と感動を生むのである。特に前半のカーアクションは映画史に残ると言ってもいいくらいの素晴らしさで、道路を逆走するのはもちろん、狭い用水路を猛スピードで駆け抜けるだけじゃなく、トドメにペプシを積んだトラックに突っ込んで、車を宙返りさせるという離れ業までやってのける。

監督はベニー・チャン。4作くらい観て、全部がお気に入りなので、ある程度の実力は知っていたが、リメイクうんぬんというよりも演出力でもってまたまた驚かされてしまったというのが本音だ。

というわけで『セルラー』を観てないので、ちっともタメにならない感想になってしまったが、ホントにホントにすごい映画だ!と心の底から言える大傑作だったので、是非観ていただきたいとこのように思うのでありました。あういぇ。

コネクテッド スペシャル・エディション [DVD]

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