バレンタインデーなので『ブラッディ・バレンタイン3D』を観た


この間、聖書を要約した本にこんな事が書いてあったので引用する。クリスマスに対しての文面だ。

(クリスマスというのは)現代はカップルのためのイベントのようになってしまいました。

そもそもクリスマスにカップル同士がプレゼント交換するというのは本来の意味からすると間違いだ。間違いというか、全然違う。なので、クリスマスにプレゼントを交換し合うカップルや夫婦、クリスマスにラブホに行くカップルに対して間違ってる!というのはもっともっと言うべきだと思う。つーか、クリスマスに関係なくラブホテルに行きたい人が困ってしまうだろうが!ボケナス!家でやれ!ファック!(花火大会の時も同じような事が言えるが)話がずれたが、今、クリスマスに行われている、愛し合ってるカップルがプレゼントを交換し合うというのは、実はバレンタインデーにする事なので、あまりやるな!とも言えない節があったりもする。

バレンタインデーというのはキリスト教の司祭であるバレンタインさんが殉教した日である。元々2月14日は結婚の神の日だったとされ、その翌日が豊作を願う祭りだった事もあり、2月14日にその祭りを過ごすためのパートナーを決めるために男女の名前が書かれた神をタルの中に入れた。そして、その祭りで一緒になった男女がそのまま恋に落ちて結婚するカップルが多かったのがバレンタインデーの本当の始まりと言われている。というのはウィキペディアに書いてある事なので、その辺はウィキペディアで全部調べていただいて。

2月14日は女性が男性に対してチョコレートあげる日ではない。恋人同士が愛を確かめ合うためにプレゼントを交換する日だ。なので、それをクリスマスにする事は間違いなのだが、ここでオレが叫んだところでそのシステムが崩壊する事はないので、勝手にやってろバーカ。クリスマスにプレゼント交換しているカップルや夫婦は2月14日にそういう事をするべきだ。せっかくそういう事をする日があるのにもかかわらず、クリスマスにやってしまうのはもったいないと思う。

さらにバレンタインデーに友チョコとぬかして、友達にチョコをあげるのもやめろ!!そしてお返しのホワイトデーとかいうのもやめろ!!もっと言えば、自分の為にチョコを買う?そいつは真っ先に死ね!全部企業が商品を売るための口実でしかないんだよ!ダマされるな!そんなのに惑わされてたらロメロが『ゾンビ』で警告してた通りになっちまうぞ!

と言う事で、バレンタインデーにカップルでプレゼントをあげる事には大肯定させてもらう。あんまりバレンタインデーの事を知らずにあーだこーだ言うヤツも多かったりするし。もちろんお世話になってる人や感謝の気持ちを込めて、男性に送るのもおおいにアリだと思うぞ!

そんなこんなで彼女からチョコをもらったのだけれど、またそのチョコがカエルの形をしたチョコだったりして、、喰いずらいなぁ。

彼女を返して、14時35分より『ブラッディ・バレンタイン3D』を鑑賞。『ハロウィン』や『サンタが殺しにやってくる』『プロムナイト』などに連なる、記念日スラッシャー映画の佳作『血のバレンタイン』のリメイク作。単純にリメイク版として観たいというのもあったが、3D映画を観た事がなかったので、好い機会だと思って、思い切って2000円の大枚をはたいて観た。

立体的な映画というのは初体験だったのだが、これは非常に楽しいアトラクションだ!2000円の価値はある!

血のバレンタイン』はバレンタインデーに、大殺戮が起こるお話で、ハート形の入れ物に人間の心臓がぶちこんであったり、コインランドリーの中に血まみれの死体が入ってたり、顔面をスープで煮込まれたりという、素晴らしいシーンもたくさんあるのだが、何よりも、ガスマスクを付けて、つるはしをぶんぶん振り回す殺人鬼のインパクトが強いという、スラッシャー映画の中でもその殺人鬼の造形がピカ一な作品。

もちろんリメイク版ではその立体的な仕掛けを利用したシークエンスや演出も完璧に近い。まずチャカチャカした細かいカット割りは皆無だが、そもそも映画が立体的なので、カットをガンガン割らなくても、普通のシーンでも絵に奥行きがあるため、ダレる事はない。1番立体の効果を発揮したのがトラックバックで、登場人物が逃げるシーンは、ホントにスクリーンの手前に走って来ているかのようで驚く(もちろんその逆も同様の効果が)。つるはしがスクリーンに突き刺さって、こちらの目の前に迫ってくる感や血のしたたる腕がダランと下がるところなんかは、目の前に腕があるようでなんとも気味が悪い。そして、人間がただの肉片と化す死体の描写は素晴らしく、冒頭で死体がゴロゴロ転がってるシーンの立体感は素晴らしい。ホントに目の前に血まみれの肉のかたまりが横たわっているのである。さらに後ろからつるはしで目玉を貫くと、その目玉がスクリーンに向かってベローンと出て来たり、血しぶきがスクリーンから飛び出したりと、見世物小屋としての魅力は尽きない。

オリジナル版の『血のバレンタイン』に忠実なストーリーながら、オリジナリティ溢れるしかけもあり、さらにオリジナル版に思い入れのある人も驚くオチと、『血のバレンタイン』ファンも、ホラー映画ファンも、楽しめるように出来ている。

なので、ビールの一杯でも飲みながら、ポップコーンをバリバリ喰らい、わーわー言いながら楽しむのがベストかと思われます。今公開されてる映画の中だったら圧倒的におすすめです。あういぇ。