クローズZEROII


13日夜
クピドの悪戯』を借りて、一気に全巻読んでしまった。泣かされた。男心を分かってらっしゃるマンガだった。つーか、こういう男の性に関する客観性というか、俯瞰して見ると、とても情けないという部分を全面に押し出されるとぼくはとても弱い。泣けてしまう。だからぼくは銀杏BOYZの歌を聴いても泣いてしまうのだが、誰しもこういう恋愛を一度はしてるんじゃないだろうか。ぼくは、というか、ぼくの家族はみんな『NANA』が死ぬほど嫌いで全員で『NANA』に対する罵詈雑言だけで小一時間話した事もあったが、まぁ、あれに共感出来たり、反感出来たりする人が居るように、『クピドの悪戯』に反感したり、共感したりする人も居るんだろう。『NANA』には心底ムカついたが、『クピドの悪戯』に心底ムカついたりする人も居るんだろうなぁ。ただ、どっちがマンガとして優れてるかって言うと、絶対に後者だと思う。ぼくみたいな人間にとっては。

ただ『クピドの悪戯』は平気で主人公がオナニーしたり、顔射したり、車の中でセックスしたりしようとするマンガで、読んでて驚いたのだけれど、これすすめて来たの、、、妹なんだよね。感想が言いずらいなぁ。なんて言えばいいんだよ。まぁ、おもしろかったけど。

14日朝
9時15分より『クローズZEROII』鑑賞。個人的に前作はあの伝説の傑作『けんかえれじい』に匹敵するくらいのおもしろさで、小栗旬やら山田孝之というイケメソ軍団がガチバトルを繰り広げるという三池演出が実に素晴らしく、『IZO』のその後の世界を武器を持たない男達に置き換えたような設定も見事。いろんな人が言ってるように黒木メイサや歌のシーン、クライマックスのシーンのカットバックなど、明らかにいらない個所もあったが、小栗旬だけでなく、脇役のやべきょうすけにも泣かされた。2007年だったら『アヒルと鴨のコインロッカー』に並ぶ邦画ベストである。

そんな大傑作の続編だが、いやぁ、「全部壊してゼロになれ」とは良く言ったもんで、見事に前作をぶっ壊してゼロにした。前作にあった、“誰かが死にそうになって泣かせる”とか、“黒木メイサを登場させる”とか、“カーチェイス”とか、そう言った要素を出来る限り排除。つまり前作にあった余計な要素が全て無くなって、本当のケンカ映画に純化させる事が出来た作品だと思う。

クローズZEROII』は前作以上にケンカしかない。とにかくケンカ、ケンカ、ケンカ。前作の泣かせどころをあえて前フリにしてギャグに使ったり、黒木メイサに対して「ウザぇんだよ」と言って、ホントにその後登場させなかったり、今回の三池崇史は容赦無い。しかも今回は『マトリックス』以降のモーション感覚はかなり抑えてあり、ちゃんと敵陣に乗り込んで行く時は『ワイルドバンチ』よろしくやるところもグッとくる。

もちろんやべきょうすけや岸谷五朗はビシっと締めるところ締めてるし、金子ノブアキ三浦春馬と言った新顔もナイスキャストだ。

確かに今回も登場人物の背景が分かりにくかったり、小栗旬がかなり意味不明な役回りだったりして、“??”となったりしたところもあったが、やはり2時間10分、あっという間の傑作。『ヤッターマン』といい、『クローズZEROII』といい、三池崇史、ぜっこーちょーです。

14日昼
クピドの悪戯』の続編『さくらんぼシンドローム』を読み始める。

14日夜
仕事終わりで本棚を再び整理。まずい、、棚を増築せにゃ。。。あういぇ。