This is Ga'Hoooooleeeeee!!!!!

ガフールの伝説』鑑賞。朝の9時の回だったが全然人が入ってない。

なんだよ、なんだよ、またなんちゃらの伝説だの、なんちゃらの冒険のたぐいかよ、けっ!ファックファック観たくねーとか思ってスルーする気満々だったのだが(基本的にぼくはファンタジーが好きではない、魔法がどうしたとか、もううんざりだ!でも『指輪物語』三部作は死ぬほど好きだ!)、監督がザック・スナイダーだと公開一週間前に知った瞬間、猛烈に観たくなった。

監督が誰かも知らずに『ハッピー・フィート』を観たとき、これは『ベイブ』と『マッドマックス』が足されたような大傑作だ!と思ったら監督がジョージ・ミラーだった!なんてことがあったが、ずばり『ガフールの伝説』も監督の特色が出たアニメーションで、ハッキリ言ってしまうとフクロウで『300』をやってみましたという感じ。というかそれ以上でもそれ以下でもない。しかも製作はなんと『ハッピー・フィート』の会社ってんだからまた驚く。こういう個性的な監督でアニメを作りたい人たちなのかな??

空を飛ぶこともままならない子供のフクロウ兄弟が悪の組織にさらわれ、組織の中で生き別れにさせられた弟が、命かながら組織から脱出し、伝説のガフール一族を捜す旅に出るというお話であるが、映画は一族を捜して終わらず、最終的に悪の組織と勇者たちの一騎打ちになだれこんでいく。弟の空を飛ぶ才能に嫉妬していた兄が悪の組織の中で自我に目覚め頭角を現していくというところもすごくおもしろかった。

まぁ、なんと言ってもこの映画の見所はザック・スナイダーらしさが全開に出た映像美だ。グラノベを切り取ったようなバシッとした決め絵、各キャラクターの顔面がドアップになって歪むとか、羽根の一つ一つ揺れ動くのがハッキリ確認出来るほどのスーパースローを駆使したアクションなど、まぁ、どこを切ってもザック・スナイダーである。むしろ嵐の中で水が当たるのが確認出来るくらいのスローや、金属同士がぶつかりあって火花が飛ぶなど、シークエンスによってはまったく同じことをしてたりして意識的に似せているのかもしれない。ザック・スナイダーは自分に求められてるものをよく知っているのだ。もし、監督の名前を知らずに観たとしても『300』みたいな映画でちょーかっこいい!と思ったことだろう。

これなんかほぼスパルタやんけー!


しかも、今回は主人公がフクロウなのである。そう、空をビュンビュン飛びながら、カメラがグリングリン旋回し、そこにスーパースローでフクロウ同士が爪をおっ立てながらぶつかり合う――――ここだけでも観る価値は十二分にあるでしょう!

というわけで、もうザック・スナイダーなら何を撮ってもおもしろくなるということがこれで分かった。今最も映画の神様に愛されてる男ということで、『サッカー・パンチ』も楽しみだ!あういぇ。

あーちょーおもしろかった。これから『300』みよーっと。