アメリカの幽霊は触れるどころか、殴ったり、投げ飛ばしたりしてくる
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3Dメガネをかけると幽霊が見えるという仕掛けで観客を怖がらせたウイリアム・キャッスルの『13ゴースト』のリメイク版で(制作会社ダーク・キャッスルのキャッスルはウイリアム・キャッスルから取られたらしい)、リメイク版では登場人物がメガネをかけると幽霊が見えるというアイデアを元に、幽霊屋敷に閉じ込められた一家の恐怖を描いている。
現代を舞台にして、ハイテクなお化け屋敷の中にとある一家が閉じ込められるという“観るお化け屋敷”で、映画はそれ以上でもそれ以下でもなく、しょうもない裏切りやしょうもない家族愛など、一応盛り込んでみましたってな感じで、それらの要素はあくまでも添え物として扱われる。そりゃ内容を忘れるわな。
じゃあ『13ゴースト』は何がしたいのかというと、とにかく凶暴な幽霊をこれでもかとてんこ盛りにすること。幽霊へのこだわりはハンパじゃなく、何でもかんでもCGでクリエイトしてしまう昨今において、『13ゴースト』はブルーバックの合成をほぼ使わず、セットの中に幽霊を登場させ、文字通り俳優と共演させた。幽霊を演じた人の特殊メイクはなんと映画の上映時間よりも遥かに長いが、そのかいあって、俳優たちはノリノリで演じ切った。日本の幽霊のように呪いをかけたり、登場することで怖がらせるわけではなく、なんと『13ゴースト』では、幽霊が出て来るのは当たり前で、なんとその幽霊と殴り合ったり、投げ飛ばしたりと、そのままバトルを繰り広げるっ!広い空間に出て来るわけではなく、細く狭い廊下でやり合うために、CGよりも直接の共演の方がよかったのだろう。
そして、気合いの入った人体破壊描写。この後に監督のスティーヴ・ベックは『ゴーストシップ』で豪華客船に来た多数の人間を下半身から真っ二つにするというアッパレな描写を作りだしてるだけあって、『13ゴースト』でも凄まじい。人間が縦半分に真っ二つになり、折れてはいけない方向に体がへし折れ、さらに手足から首から全部がバラバラになるというゴージャスなグランギニョールも観られる。
てなわけで、それこそ、ビール片手に暇つぶしに観るには最適なのだが、観た後は必ず内容を忘れる事必至なので注意が必要。女の子と二人も良し、大勢でワイワイ言いながら観るも良し、一人で真夜中に観るもよし、ホラー映画はやはり娯楽としては最高なのである。あういぇ。
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