『プレデターズ』のエンディングで“Long Tall Sally”がかかるのは何故か?

プレデターズ』鑑賞。つっても観たのは結構前でやんす。

子供の頃に『プレデター』と『コマンドー』をルドヴィゴ療法のごとく観まくったぼくにとっては、非常に楽しみにしていた一作。特にボンクラロドリゲスがいっちょかみしてるってことで、否が応でも期待は高まる――――

まぁ、先に結論を書いておくと、なかなかおもしろかった。

まず『プレデター』って、森というある種の密室で、アメリカ軍が狙われて、その時点でも充分怖いんだけど、ぼくはそれよりも、なんで狙われてるのかがよーわからんかったから怖かったというのがあって、どんどん軍人が殺されて行くというのと、なんで殺されるのか分からないという二つの恐怖が映画の魅力だったんじゃないかなぁと思っている。まさか、シュワちゃんが狩られてるなんて想像出来ないし、しかも人間狩りがあるなんて、子供の頃は分からなかったわけで。

プレデターズ』になると、もうプレデターは何をするか分かってるわけだから、その時点で「ヤツらは何をする気なんだ!?」っていう恐怖では映画を引っ張れない。じゃあどうするんだっていうと、もうハナから「オレたちは狩られてるんだ!」って言いだしちゃう。

つまり、恐怖がメインだった『プレデター』に対し、狩られている!という緊張感がラストまで持続するのが『プレデターズ』でハラハラの質が違っていて、そこが非常に良かった。

いきなりパラシュートで主人公が降りて来るところから始まって、降りて来てタイトルがドーン!って出て来るのも鳥肌もの。キャストもバランスが良く、ヤクザ役の大立ち回りは個人的にはかなり好きだったりもする。

基本的には『プレデター』にオマージュを捧げているシーンもたくさんあって、よかったんだけど、ぼくが一番グッと来たのはエンディング曲。

いわゆる誰もが知ってる“のっぽのサリー”で*1、一作目で流れるってだけで使ってると思うんだが、*2歌詞が実はおもしろい。

Rolling Stone 500の洋楽を、Groovesharkで聴くブログ―56.Long Tall Sally
http://haruuo2.blog41.fc2.com/blog-entry-57.html


この記事によると、浮気したおじさんを目撃した歌ということになるんだろうが、浮気したおじさんも浮気を楽しんでいて、さらに浮気に発端になってるサリーも手が早いと言われ、さらに目撃したヤツも「あわてて路地裏にしゃがんで隠れたんだ」なんて言ってる。

まぁ、ある意味で人間側も狩ってたわけだし、特に例のサイコなヤツなんてのは明らかに楽しんでたりしたわけで、あわてて隠れたりするキャラも当然いるわけだから、もしかしたら、狩りのことを浮気になぞらえて使ってたのかもしれない。

つっても、なんの根拠もないが、あういぇ。

あとどうでもいいけど、これも好きだわぁ。つってもジョン・レノンのだけど。

*1:今はロング・トール・サリーと呼ぶべきか

*2:もしこれだったら『遊星からの物体X』をリメイクした時はエンディングで“Superstition”をかけなければならないだろうなぁ。