グッドモーニング・グッドバイ

11時に起きて、元気付けようと思い、ラス・メイヤーの『グッドモーニング・グッドバイ』鑑賞。実はボックスを買ってこれだけ見てなかったんですね(汗)ラス・メイヤーという監督はハリウッドらしい映画というのは撮った事なくて、まぁそれはポルノの監督だったからなんだけど(笑)独自のスタイルを持ってたりして、映画としても映像としてもかっこいいもんばっかり。フラッシュ・フォワードとか、めまぐるしいカット割りとか、いろいろあるんだけど、なんと言ってもラス・メイヤーのスタイルと言えば、セックスとバイオレンスである。というか、もっと言い方を変えるとおっぱいと殴り合いが好きな監督(笑)出てくる女優はすべて巨乳、そして殴り合いを執拗に描く監督さんで、初めてこの人の『ワイルド・パーティー』を見たときすごい衝撃で、すぐに3万のボックスを買いに行ったくらいなんだけど、娯楽映画としても作家映画としてもすごく好きな監督さんだったりする。

んで、いつもこの人の映画には笑ってしまうくらいの説教や映画にはまったく関係無い人物描写が魅力なんだけど、『グッドモーニング・グッドバイ』はその説教や人物描写が見事にハマってる作品だった。冒頭から素っ裸の女が草むらを走り回り、それをスローモーションで撮る(笑)さらにそこにナレーションという名の説教が入る、ここだけで一気に心掴まれた。

ラス・メイヤーの映画はいつも頭の中からっぽにして見れるんだけど、よく考えるとこの人の映画は深いのかもしれない。人間が持ってる本能的な部分をすくって表に出してる気がする。『スーパー・ヴィクセン』とか『ファスタープッシーキャット キル!キル!』はまだ全然娯楽寄りなんだけど、『UP!メガ・ヴィクセン』とかは絵だけでなく、ホントに人間を丸裸にしてるような演出をする。細かい悩みとかは一切出て来ないんだけど、女に対する考え方とか、暴力の使い方とかが、すごいリアルで、ある部分で見てる人達はこの主人公達に共感する部分があるんじゃないかなぁとか思う。実際彼の映画はポルノと言えども大ヒットしてるし、見ておもしろいしね。

『グッドモーニング・グッドバイ』を見て思った。やっぱり私はラス・メイヤーがホントに好きなんだと。