マイアミ・ブルース

18日夜
ビールをしこたま飲んで、その後、ライムサワーを飲み倒した後、妹とアメトーーク水曜どうでしょうを見る。ユーコン川が始まってから、この流れになる事が多い。それにしても後輩の山崎に憧れてる芸人はすごかった。ここ最近のアメトーークでもトップクラスのおもしろさだった。そもそもガヤに居てもあれだけフィーチャーされてるんだから、メインになった時の破壊力は想像しただけでもすごい、つーか、実際に目の当たりにして、そのすごさに舌をまいたわけなんだけども。

19日朝
古泉さんおすすめの『マイアミ・ブルース』鑑賞。タイトルだけ聞くと『マイアミ・バイス』の亜流か?と思いそうだが、なんと原題がすでに『マイアミ・ブルース』だった。

内容を説明すると簡単で、泥棒が警察バッヂと拳銃を盗んで、警察のふりをして好き勝手やるという映画なのだけれど、これがまったく普通じゃない狂った映画で、しかもホントに良く出来た上出来の娯楽作であった。

まず、『マイアミ・ブルース』にはボンクラの憧れである、女の子と一夜にして意気投合してフォーリンラブというシーンがいきなり冒頭に出て来る。これは『トゥルー・ロマンス』や『バッファロー'66』、『ゴースト・ワールド』なんかにも通じるものであるが、『マイアミ・ブルース』はこれらの映画よりも早い。その時点で、上記の映画たちを愛するボンクラ中学男子は必見!という感じなのだけれど、この男の夢のような発想とオフビートな展開、しかも『トゥルー・ロマンス』同様に娼婦と恋に落ちるという点で、個人的には『サムシング・ワイルド』を彷彿とさせるなぁと思っていたのだが、制作者を見て納得した、なんと制作にその『サムシング・ワイルド』の監督であるジョナサン・デミが関わっていたのである。しかも撮影も同じタク・フジモトだった。『サムシング・ワイルド』が88年で『マイアミ・ブルース』が90年の映画なので、ちょうど趣味嗜好が監督とかぶってた時期なんだろう。

娼婦と出会って恋に落ちたボンクラが、警察のバッヂを盗んでやりたい放題、しかも『サムシング・ワイルド』のノリでと聞くとホントにオフビートなコメディを彷彿とさせるんだろうが、映画はかなりシリアスに作ってあり、ベッドシーンは生々しく、バイオレンス描写も容赦なく、さらにラストもぶっ飛ぶような終わり方で、もし本当にボンクラが警察バッヂを盗んだら、こういう感じになるだろうなぁというリアリティがハンパじゃない。しかもおもしろいのは、警察バッヂを人に見せても、立ち振る舞いがどうみてもチンピラなので、すぐに「あんた警察じゃないでしょ?」と言われる。んで、言われてどうするのかというと、すぐに撃ち殺す(笑)

主演はなんとアレック・ボールドウィンで、個性派のジェニファー・ジェーソン・リーがおっぱいまで出して売春する大学生を熱演。大スターが出ておらず、予算もかなり少ないと思うのだが、上質の脚本とウエルメイドな演出、さらに役者の良い演技でおもしろい映画ってのはいくらでも作れるんだなぁと思った。良作。おすすめ。

19日昼
コアントローを買いに行ったら、なんと値上がりしてた。2500円だったが、絶対に前は2000円を切ってたはずである。ガソリンも徐々に値上がりしてきてる昨今。なんで日本はこんなに物価が高いんだろうなぁと心底思った日であった。あういぇ。