ミッキーも三角帽子もないけれど…『魔法使いの弟子』
『魔法使いの弟子』鑑賞。人はボチボチ入ってたかな。
宣材やティーザーなどを見てもピンと来ず、『ハリーポッター』や『パーシージャクソン』みたいなファンタジー映画にはまったく興味がないうえに*1、ディズニーの映画も片手で数えるくらいしか観たことがないぼくが何故この映画を観ようと思ったのか?にはいくつか理由がある。
・『ファンタジア』が死ぬほど好き
・予告編でかめはめ波をぶちかましていた
・師弟ものが好きで、修行するシーンがある
・「実はお前には秘めたる力があるのだ!それを使って世界を救うのだ!」という設定
・ニコラス・ケイジとモニカ・ベルッチが出てる
ウィキペディアによると元々この映画はニコラス・ケイジ自身が企画したものだったらしい。「子供の頃に自分が見て感銘を受けた『ファンタジア』を現代の家族にも見て欲しいと思って製作した」と語っているのだが、予告編のかめはめ波ぶちかましシーンでなんとなく予感してた通り、見終わった感想は「え?どこが『ファンタジア』だったの?」になる。
冒頭、魔法を巡っての戦いはガイ・リッチーよろしくのモーション感覚が炸裂。急に早回しになってドーン!その後スローになってドーン!という例のアレなのだが、世界観を一気に説明するためのナレーションに載せて始まったもんだから、一瞬『アデル』と錯覚する。
舞台が現代になり、主人公が巻き込まれるわけなんだが、この主人公の頼りなさ加減が絶妙だ。いわゆる科学オタクのボンクラなのだが、目の前で起きた魔法ヂカラにどんどん魅せられていくさまがものすごくうまくて役者のチョイスは完璧だなと感じた。
中盤になると『ファンタジア』からインスパイアされたと言った手前、例の掃除のシーンが出て来るのだが、これがものすごく浮いていて、「おお!出て来た出て来た!待ってました!」とちっともならないのは特筆に値する。ローブと三角帽子もないわけだし……
とは言うものの、ぼくが観たいと思っていた要素はぜーんぶあったし、チャイナタウンで竜が大暴走したり、駅のホームでの魔法バトルがあったり、車がトランスフォームしながら爆走したりと、テンポ良く、見せ場も散りばめられていて楽しめた。ポップコーンムービーとしては水準の出来なのではないだろうか。
あ、そうそう。あとこちらの侍功夫さんのエントリ。
気になるところがあって、これから見に行く人に確認してもらいたいんだけど、ジェイ・バルシェルがデートにこぎつけ、自分の実験場に彼女を呼んで“プラズマ楽器”を披露する最初の曲のリフがこの曲じゃないかと思うんだけど、どうだったかな?
魔法の呪文はE=mc2「魔法使いの弟子」ゾンビ、カンフー、ロックンロール
http://d.hatena.ne.jp/samurai_kung_fu/20100816#p1
ぼくは張り付けてあったyoutubeの曲は勉強不足で存じ上げないんだけど、ぼくが確認した限りだとスティーヴィー・ワンダーの“Superstition”だと思った。確かに音は細切れで、っぽいなぁと感じただけなのだけれど。
ただ、“Superstition”の歌詞を考えると、結構それだと意味があっておもしろいなぁと思ったのだ。「迷信的だ」と言って、さらに「僕の抱えている問題を取り去ってくれ/君ができるかぎりのことをして/僕を楽しい空想に耽らせておいてくれ/僕を強いままにしておいてくれ/君が僕のことを救いたくないのならば/僕の歌は悲しくなる」というところなんかは映画の内容とも合ってるしね。まぁ、あの主人公は科学のことしか頭になくて、音楽なんてちっとも知らないって設定なんだけど……
とても迷信的だ
壁に書かれていることは
とても迷信的だ
梯子が倒れようとしている
13ヶ月目の赤ん坊が鏡を割ってしまった
君の過去の良いことでさえ7年間不運に見舞われたというのに......
君が分からないことを信じてしまうならば
君は苦しむことになる
迷信はどこから来るのか分からない
とても迷信的だ
君は顔と両手を洗う
僕の抱えている問題を取り去ってくれ
君ができるかぎりのことをして
僕を楽しい空想に耽らせておいてくれ
僕を強いままにしておいてくれ
君が僕のことを救いたくないのならば
僕の歌は悲しくなる
とても迷信的だ
もうこれ以上言うことはない
とても迷信的だ
悪魔が近づいてきている
13ヶ月目の赤ん坊が鏡を割ってしまった
君の過去の良いことでさえ7年間不運に見舞われたというのに......
引用元:http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1327515683
ディズニー好きで興味がちょっとでもある方は再び確認をお願いしたいところである。あういぇ。
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*1:というか一本も観てない