『ノルウェイの森』の架空コンピを作った

20日のことになるが、『エクスペンダブルズ』を観て、そのままバイトに行き、帰ってビール飲みながら『ノルウェイの森』のコンピを作った。というのも、同じことをしてるブログを発見して、これは真似したい!と思ったからである。


http://blog.livedoor.jp/cheaphappy/archives/809094.html


ノルウェイの森』には音楽がやたらと登場し、そのジャンルもクラシックからジャズからロック、ポップス、フォークと多種にわたり、全部入れるとそれこそ膨大な数になるので、個人的にその中から好きな曲を中心にチョイスしてみた。それでも全30曲の2枚組というボリュームになってしまった。ただ、どれも重要で外せなかった。


タイトル通りビートルズの曲が多く、ハッキリとタイトルが出る曲だけでも13曲あるので、まずはそこから何を選ぶのかで立ち往生。それでも結果ビートルズからは7曲チョイスした。あと村上春樹にはかかせないバート・バカラック関連も3曲、PPMが3曲、あと目立つのはジャズが5曲。もっとジャズもチョイスしたかったのだが、コルトレーンとかバド・パウエルとかオーネット・コールマンとかアーティストの名前だけで曲名が分かるものがなかったので、アルバムの名前とか曲名がハッキリ出るものは入れた。


以下、勝手に作った『ノルウェイの森』コンピのリスト。ビートルズの『イエローサブマリン ソングトラック』になぞらえてタイトルは『Norwegian Wood Original Songtrack』とした。画面キャプチャのやり方が分からないんで、写真で勘弁な!

Norwegian Wood Original Songtrack [Disc 1]


1 ノルウェーの森/ザ・ビートルズ
2 ディア・ハート/ヘンリー・マンシーニ
3 ソー・ホワット/マイルス・デイビス
4 パフ/ピーター・ポール&マリー
5 花はどこに行った/ピーター・ポール&マリー
6 ミッシェル/ザ・ビートルズ
7 ひとりぼっちのあいつ/ザ・ビートルズ
8 ジュリア/ザ・ビートルズ
9 スカボロ・フェア/サイモン&ガーファンクル
10 雨にぬれても/B・J・トーマス
11 クロース・トゥ・ユー/カーペンターズ
12 ウォーク・オン・バイ/ディオンヌ・ワーウィック
13 ブルー・ベルベット/ボビー・ヴィントン
14 風に吹かれて/ボブ・ディラン
15 ワルツ・フォー・デビィ/ビル・エヴァンス



Norwegian Wood Original Songtrack [Disc 2]


1 ジャンピング・ジャック・フラッシュ/ザ・ローリング・ストーンズ
2 ホワイト・ルーム/クリーム
3 プラウド・メアリー/クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル
4 スピニング・ホイール/ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ
5 ハートに火をつけて/ドアーズ
6 悲しいうわさ/マーヴィン・ゲイ
7 素敵じゃないか/ザ・ビーチ・ボーイズ
8 アップ・オン・ザ・ルーフ/ドリフターズ
9 ハニサックル・ローズ/セロニアス・モンク
10 レモン・ツリー/ピーター・ポール&マリー
11 ヒア・カムズ・ザ・サンザ・ビートルズ
12 アンド・アイ・ラブ・ハー/ザ・ビートルズ
13 エリナー・リグビー/ザ・ビートルズ
14 デサフィナード/スタン・ゲッツ
15 イパネマの娘スタン・ゲッツ

ぼく自身聞いたことない曲も多かったので、iTunesストアで10曲ほどダウンロードした。本に出て来る順に並べてみてもそれなりに成立するのだが、アコースティックな曲が多いこともあって、一枚目はおとなしめの曲、二枚目はロックな曲を並べた。二枚目の1〜8に至っては60年代のロック史を総括してる感じがある。ビートルズからはアコースティックな楽曲を中心にセレクトしたので、『サージェント・ペパー』からはあえて一曲も入れなかった。


マイルス・デイビスは『カインド・オブ・ブルー』から何を入れようか迷って、先ほど紹介したブログでは一番短い曲が選ばれてるのだが、ここは一番有名な“ソー・ホワット”だろうと、あえて9分以上の曲を三曲目にぶっこんだ。二曲目でも良かったかもしれない。ぶっちゃけ曲順に関してはまだまだだと思う。


PPMは本来もう二曲出て来るのだが、ここでは三曲に絞った。ボブ・ディランは名前だけ登場して何を歌ってるのか分からなかったので、その曲の内容から“時代は変わる”にしようと思ったが、レイコさんが歌ってるという設定だったのでPPMもカバーしてる“風に吹かれて”をチョイス。マーヴィン・ゲイも二回名前が出て来るので、入れなければと思い“ホワッツ・ゴーイン・オン”を入れようと思ったが、71年の曲だったのでやめた。別に問題ないんだけど、個人的に69年以前の曲にこだわりたかった。ここでは一番のヒット曲である“悲しいうわさ”をチョイス。ジム・モリソンも二度名前が出て来たので、入れなければと思い、最初は“ブレイク・オン・スルー”を入れてたんですが、個人的に好きな曲ということもあって長いけど、“ハートに火をつけて”に変えた。あ、写真はまだ変わるまえだ。ビーチ・ボーイズからは“神のみぞ知る”と迷って“素敵じゃないか”を入れた。


入れようと思ったけど、入れられなかったのは“グリーン・フィールズ”と“上をむいて歩こう”、“七つの水仙”、スティーヴィー・ワンダーキャロル・キングレイ・チャールズあたり、個人的にはクラシックとジャズを切り離して、クラシックとジャズ編で作ってもおもしろそうかなと思った。というか、それ以前にクラシックやジャズはまったく分からないんで。


“グリーン・フィールズ”と“七つの水仙”はyoutubeで聞いてみたところアコースティックな曲だったので、これ以上アコースティックな曲が増えてもなぁと泣く泣く外した。


ただ、出来たコンピを聴くと、統一性があって、ワタナベくんがこういう音楽を好んでいたのかというのがハッキリ分かる。これを聴きながら『ノルウェイの森』を読むとすごく雰囲気が出る。直子は“ノルウェーの森”を聞くと「深い森の中で迷ってるような気になるの」と言ってたが、“スカボロ・フェア”とかの方がその感覚に近い気がする。それにしてもワタナベくんは若いのに老成していたのだろうか、というかフォークもあの当時は反戦歌が多くて、若者が聴く音楽だったんだろう。


ちなみに『ノルウェイの森』に出て来る楽曲についてはこちらのリストを参考にした。
http://www.ne.jp/asahi/katzlin/delight/music/jazz/murakami/norw.htm


映画の中ではジョニー・グリーンウッドのスコアの他にこれらの楽曲は使われるのだろうか。むしろ、『BECK』や『モテキ』の時のように既存の楽曲を集めたコンピ盤出して欲しい。あういぇ。