アンダーグラフ『素晴らしき日常』

アンダーグラフの『素晴らしき日常』を聞いた。

素晴らしき日常

素晴らしき日常

実はアンダーグラフは飛び抜けて好きというわけじゃないんだけど、何気に聞いてる。この近辺のバンドだったら、一番好きかもしれない。『遠き日』という曲がすごく好きでこの曲を聞きたくてアルバムを借りたのだが、この曲は非常に惜しい印象がある。サビメロは素晴しすぎるのに、それ以外がパッとしない、いや、サビが良ければ、まぁいいんだけど、もっと練り込めば大名曲に化けた可能性もあって、もったいないのだ。しかも感想のギターソロがものすごくチャッチーで、それをイントロに持ってきても良かったのでは?とも思う。イントロもなんか微妙だからね、だからこの曲はサビのメロがずっと前からあって、がんばってAメロとBメロを無理矢理つけたって感じ。アンダーグラフってAメロとBメロは平行してきて、サビで別な曲をくっつけた様に転調するんだけど、この『遠き日』はその転調が明らかに、無理矢理つけられたような印象があるんだよなぁ。『ツバサ』って曲がヒットしたのは、Aメロ、Bメロ、サビメロのどれもがハイクオリティで、さらに転調してる。それがまったく違和感が無かったから、耳に馴染んだ。歌詞も誰もが共感出来るものだったし『遠き日』は『ツバサ』以上の楽曲になり得たから、ホントに惜しい印象があるんだよなぁ。

まぁそう言いながら1曲目〜6曲目の流れは、ほぼ完璧、スピード感たっぷりの『五色の虹』そしてAメロ、サビメロの力強さが素晴らしい『パラダイム』実はベストトラックかもしれない『イーゼル』映画化された『ユビサキから世界を』それまでのイメージを覆す激しい『アナログcpu』そして『遠き日』1曲が平均で5分あり、もっと聞きやすい感じにしてくれても良かったが、やはり飽きさせない展開はたいしたものだ。箸休め的の『スローライフ』を挟んで(まぁこれはあってもなくてもいい感じ、好き嫌いだと思うが)ミスチルっぽい『言葉』ギターが気持ちいい『枯れたサイレン』からの後半も良い。ちょっと似た曲も多いけど、アンダーグラフはこれでいい。変に世界観を変えようとして無理するならば、飽きられてもいいから、長所を伸ばし続けて『ツバサ』越えをしてほしいものだ。『素晴らしき日常』最近のアルバムでは、力作と言っていいだろう、なかなかオススメだ。