最近、新世代のロックと呼ばれてるバンドをたくさん借りて来て、ずーっと部屋でビール飲みながら聴いていた。
というか、ぼくが呼んだわけじゃなくて、ツタヤに行ったら、そういうコーナーが出来ていて、そこにピックアップされてたバンドたちを借りて来たというわけなのだ。うーん、レンタル様々。
借りて来たのは相対性理論、神聖かまってちゃん、毛皮のマリーズ、黒猫チェルシー、monobright――――まぁ、他にもあるんだろうけど、一応目立ったところに置いてあったので、これらになった。
基本的に全部かっこよかった。なんかブリットポップ以降一回りして、シーンが今度はガレージっぽい感じの音作りにシフトしてる気がする。黒猫チェルシーはとても十代が鳴らしてる音とは思えないし、毛皮のマリーズはグラムやらカントリーまで取り込んで、ボーカルに色気があるし、相対性理論もぶっきらぼうなボーカルと演奏が噛み合ってるし、神聖かまってちゃんは奇行ばかりが取りざたされてるけど、その実、楽曲はニルヴァーナに直結したグランジロックだったりする。
さて、これらの音楽を聴いて素直に思ったのは、口ずさむことが出来ないということだ。
これは年齢のせいなのか?と思うところだが、そうではない。ベテランのバンドもそういう傾向にあるのだが、最近のロックシーンはメロディよりもグルーヴ感を先行してるように思うのだ。キャッチーやポップなことよりも、楽器の鳴りを中心に曲を作ってるというか。
実際、「こういう良い曲があるんだけど」って人に言って、どういう曲?って聞かれても、メロを口ずさむのが困難だったりする。それはメロが際立ってないせいで、覚えにくいのだ。
じゃあ、これらが悪いのかと言われるとそんなことはなく、昔から脈々と受け継がれてるロックンロールはグルーヴ重視で、同じように、メロディを口ずさむのが困難だったりする。ストーンズとか、フェイセズとか、スライとか――――ZEPやディープ・パープルに至ってはリフは分かるけど、メロがどうだったかなんてさっぱり分からん!これらが一般的に市民権をなんとなく得てなくて*1、ビートルズが人気なのはそういうことだったりするんじゃないだろうか。ぼくはフェイセズやデレク&ザ・ドミノスとかが大好きだけど、大好きと言ってるわりにこの曲がこうだというのが口ずさめなかったりもするし。あと、ボブ・ディランとかジミヘンもそうだと思う。カラオケでも歌いにくいのか、あまり曲数入ってなかったりするしね。
ドライブとかしても、あまりメロが際立ってない方が合ってたりして、最近、こういうグルーヴが重視されたロックをとにかく聞いていて、それがたまらなく気持ち良い。特に毎日聞いてるのは奥田民生の『Fantastic OT9』だ。これは音質が日本の規格外で、散歩の時もドライブの時も寝る時も聞いてる始末。しかも飽きないときてる。もうメロがパキっとしてるのよりもこういうのが好きになってきてるわけだ。
というわけで、最近、巷の曲が覚えられないんだよなぁと嘆いてる方!安心してください。そもそも曲が覚えにくいように出来てるのです。別に老けてるわけじゃないぞ!あういぇ。

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