feeble bank strokeのワンマンライブ

feeble bank strokeのワンマンライブを見るためにジャンクミニまで足を運ぶ。前回はイベントの中で見て衝撃的だったわけだが、今回は彼らの初ワンマンという事で大分楽しみにしていた。

正直、今回もかなりよかった。というか、確信した。私はfeeble bank strokeというバンドが好きだ。かっこいいという事に理由はあって、それを説明するのはたやすいが、好きに理由は無く、ただ好きとしか言いようがない。元々、「ああすごく好きなバンドだなぁ」と思ってたが、それを今日のワンマンで確信した。やはり彼らは3ピースの佇まいが似合うし、その3ピースである事がおもしろい。

3ピースに感じない音の厚さ、最近洋楽にまみれたロックシーンの中でも和モノを感じさせるメロ、激しさと儚さと切なさが同居している独特の音楽性、ホントにいろんなバンドを聞いてきたがfeeble bank strokeはおもしろい。

冒頭というか『流星ライン』という曲で、ちょっとリズム隊が突っ走ってるように感じ、大丈夫か?と思ったが、その後の『フラグメント』という強力な楽曲で見事持ち直した。というかこの『フラグメント』という曲が素晴しい。ストレイテナーの『The Remains』をバラバラに解体して、様々なパーツを用いて組み直したような楽曲で、強靭なベースリフから繰り出される世界観は強烈。変拍子もあり、和の旋律もあり、これぞロックのおもしろさだと感じさせる。新曲と銘打って公開された楽曲も弾き語りに出来そうなストロークのギターに、休符がないピック引きのベースが重なるという変化球で聞かせるおもしろい作品だった。

feeble bank strokeは様々なエレメントにより楽曲の世界観を構成していて、それは強靭なベースだったり、タイトなドラムだったり、唯一無二のギターだったりするんだけど、そこに和モノの旋律、叙情性、張り裂けそうな激しさなど、独特なもんが重なり、やはり3ピースである事が最大の武器だと思う。

途中でサトウカズヤの弾き語りになり、おや?と思ったが、その楽曲自体をラストに持って来るなど、しっかり考えてあるライブ構成。

MCもそこそこにして、ストイックに勝負するスタンスだったが、アンコール後に思いっきりはっちゃけて笑わせてもらった。個人的にあまりダラダラとトークされたり、つまらない事をコール&レスポンスしたりするのは好きではないので、ちょっとクールにも感じるfeeble bank strokeのストイックさは好きだ。

MCの中で「ワンマンだけど、普段と変わらず、終わった後笑って帰れるようなライブにしよう」と言ってたが、まさに自分たちに言い聞かせる様な言葉だった。それくらい自分達の世界観に引きずりこむようなワンマンライブだった。

ライブが終わって、サトウカズヤに『フラグメント』がよかったとだけ伝えて会場を後にした。帰って、めちゃイケ観賞。普通。てなわけであういぇ。