くるりの変な新曲『Liberty&Gravity』を聴いた

くるりの“変な新曲”こと「Liberty&Gravity」をyoutubeで聴いた。MVを観たという言い方が正しいかもしれない。

はじまってすぐに「あ、これ最高傑作」と思った。6分ちょっとに渡る全ジャンルの盛り合わせであり、くるり史の総括。すべてのアルバムの断片があり、エスニック、沖縄、民謡、ヒップホップ、エレクトロニカ、ダンス、ロックをポップにひとまとめ。

ここ最近のSEKAI NO OWARIがそうであるように、いわゆる中期ビートルズ的なアプローチ……もっといえばジェリー・フィッシュの『こぼれたミルクに泣かないで』的な、おもちゃ箱をひっくり返したようなひねたポップソングがアイドル業界も含め目立つようになってきたと思うが、くるりはそれを自分のなかで咀嚼し、昇華して、変なものを変なものとしてそのまんま出してきた。もしかしたら本気でビートルズやクイーン、ジェリーフィッシュになろうとしてるのではないだろうか。

結果、そこには何があるのか?まさに「音楽」そのものだといえる。ヴァンパイア・ウィークエンドのイントロからはじまる『everybody feels the same』も新生くるりの所信表明としてすさまじいファンファーレを打ち鳴らしていたけれど、第二の『JUBILEE』といえる『Remember me』を経て、今回の新曲はまた新たな方向性を見せつける。まさに問題作。いきおいで『最後のメリークリスマス』も聴かずに書いてしまったが、是非いろんな人に聴いてほしいと思い記事にした。アルバムも楽しみである。