『ノルウェーの森』に隠された真実

今年の末に『ノルウェイの森』が公開されるが、なんと主題歌にビートルズの『ノルウェーの森』が使われるらしい。すごい時代になったもんだ。許諾はどうしたのだろうか。まぁ、それ以前に角川映画かなんかで一回使われたことがあるらしいんだけども。

さて、なんで『ノルウェーの森』じゃなくて『ノルウェイの森』なんだろうかと調べていたところ、こんなニュースにぶちあたった。

「ノルウェイの森」のもともとのタイトル - Excite Bit コネタ

この記事によると『ノルウェーの森』を意味する“Norwegian Wood”は“knowing she would”もじりであって、本来ならば"Isn't it good,knowing she would"(彼女がやらせてくれるってわかっているのは素敵だよね)となるはずだったのである。

真実はどうであれ、これにはかなり合点がいった。そもそも『ノルウェーの森』はワンナイトラブを歌った唄にしてはかなり詩的な表現になっていて、シタールの音色も相まって、神秘的な歌に聞こえていた。最後の方になると「鳥が飛んでったので 暖炉に火を焼べた ノルウェーの森みたいで素敵でしょ?」なんてよく分からなくなる。

恐らく、「やらせてくれるって分かってるのは素敵だ」というのをジョンが“Norwegian Wood”に変えた時点でポールはピンと来たに違いない。ドラッグでもやりながら「これさ、どうせだったら、最終的に安い木材で出来た家を燃やすってのどうよ?」と提案したんだろう。ナンセンスな詩を書くことを得意としたジョンも「いいじゃん!それ!」なんて言ったかもしれない。

これらを踏まえたうえで『ノルウェーの森』を超訳してみた。

あるとき 女をナンパした
それとも逆ナンだったのかな?
彼女はオレを部屋に呼んだ
さいこーだぜ! 彼女とやれるんだからな!


「泊まっていってよ てきとーに座ってラクにして」
でも部屋を見回しても イスなんて一つもない


そこで敷物に腰を下ろした 
ワインを飲みながら時間をつぶした
喋ってたら2時になった
そしたら彼女は言うんだ「もう寝なくちゃ」


朝から仕事だと言って
彼女はゲラゲラと笑い出した
こっちはヒマだって言っても聞きやしないから
しかたなくオレは風呂で寝た


翌朝 目が覚めるとオレはひとり
かわいい鳥(彼女)は飛んでいった
オレは火を付けたんだ
ホントよく燃えるよ ノルウェーの木材は

奇しくもこないだ非難された千原ジュニアの『すべらない話』みたいな歌になってしまったではないか。最も向こうはカチカチに凍った鶏肉を投げつけたが、こっちは家を燃やしてるってんだからすさまじい。

ちなみに、とあるサイトでは“Norwegian Wood”はマリファナのことを注してると書いてあった。もしそうであったなら最初に出て来る“Isn't it good, Norwegian wood”は「さいこーだよね!マリファナは!」になり、「イスに座ってと彼女は言ったのに、イスがないじゃないか」という風に変わり、最終的に「見えないイスに座れって言ってるくらいラリってるくせにやらせてくれないのかよ!」ともとれるが、またそれは別の話………うーん、思いつきがここまでの解釈を生む作品になるとは『ノルウェーの森』恐るべし。あういぇ。


ラバー・ソウル

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